其切それぎり)” の例文
如何どうしても琴に違いないと、感心して聴惚ききほれていると、十分とたぬうちに、ジャカジャカジャンと引掻廻ひっかきまわすような音がして、其切それぎりパタリと
平凡 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
おおいに喜ぶかと思いの外、お糸さんはして色を動かさず、軽く礼を言って、一寸ちょっと包みを戴いて、膳と一緒に持って行って了った。唯其切それぎりで、何だか余り飽気あっけなかった。
平凡 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
其切それぎりで、下女の事だから要領を得ない。
平凡 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)