“其傍”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
そのそば54.5%
そのかたは9.1%
そのかたはら9.1%
そのかたわら9.1%
そのわき9.1%
そば9.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
其傍そのそばぬひ子がそでの長い着物をて、例のかみを肩迄掛けてつてゐた。代助はぬひ子のかみを見るたんびに、ブランコにつた縫子の姿すがたを思ひす。
それから (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)
こゝ長門國ながとのくに阿武郡あふのごほりはぎは江戸より路程みちのり二百七十里三十六萬五千ごく毛利家の城下にてことにぎはしき土地なり其傍そのかたはらに淵瀬ふちせといふ處ありむかし此處このところはぎの長者といふありしが幾世いくよ
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
みちの角に車夫が五六人、木蔭こかげを選んで客待きやくまちをしてた。其傍そのかたはらに小さな宮があつて、その広場で、子供があつまつて独楽こまを廻してた。
父の墓 (新字旧仮名) / 田山花袋(著)
其傍そのかたわらに山あり。声稍〻やや遠く山に登るやうに聞えければ驚きて尋ねしについに行方知れず。
山の人生 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
寢床の敷いてある六疊の方になると、東側に六尺の袋戸棚ふくろとだながあつて、其傍そのわき芭蕉布ばせうふふすまですぐ隣へ徃來ゆきかよひが出來るやうになつてゐる。
変な音 (旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
重三郎の行方は知れませんで其傍そばに怪しい侍が抜身を提げて立って居りましたを見て、小僧は驚き提灯をほうり出して逃げ出しますから、私も驚き、共に逃げ帰りましたが