“袋戸棚”の読み方と例文
読み方割合
ふくろとだな100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
寝床の敷いてある六畳の方になると、東側に六尺の袋戸棚ふくろとだながあって、そのわき芭蕉布ばしょうふふすまですぐ隣へ往来ゆきかよいができるようになっている。
変な音 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
とこわきの袋戸棚ふくろとだなに、すぐに箪笥たんす取着とりつけて、衣桁いかうつて、——さしむかひにるやうに、長火鉢ながひばちよこに、谿河たにがは景色けしき見通みとほしにゑてある。
飯坂ゆき (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
本陣の奥座敷では床上ゆかうえがもり、袋戸棚ふくろとだなへも雨が落ちた。半蔵は自分の家のことよりも村方を心配して、また町内を見回るために急いでしたくした。
夜明け前:02 第一部下 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)