“其(そり)” の例文
其(そり)ヤ課長、無理ですよ、初め僕が同胞社に這入(はひ)り込んだ頃、僕は報告したぢやありませんか、外で考へると、内で見るとは全く事情が違つて、篠田と云ふ男
火の柱 (新字旧仮名) / 木下尚江(著)
其(そり)や僕も、爺(おやぢ)の脛(すね)を食ひ荒して、斯様(こん)探偵にまで成り下つたんだから、随分惨酷(ざんこく)なことも平気で行(や)つて来たんですが、——篠田には実に驚いたのです、社会党なんぞ
火の柱 (新字旧仮名) / 木下尚江(著)
老母はやがて口を開(き)きて「先生様のやうに、口数がお少(す)くなくて、お情深くて、何から何まで物が解つて在(いら)しつて、其れでドツしりとして居なさるんですもの、其(そり)ヤ、女の身になれば誰でもねエ」
火の柱 (新字旧仮名) / 木下尚江(著)