“けさ”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:ケサ
語句割合
今朝66.3%
袈裟32.1%
今日0.4%
今暁0.4%
褊衫0.4%
今旦0.2%
袈裂0.2%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
今朝けさも博士は、又始つたなといふやうな樣子で、鈕を嵌める手を停めて、床の間の置時計をちよいと見た。時計は八時二十分である。
半日 (旧字旧仮名) / 森鴎外(著)
「とに角、三浦屋のお職まで張つた女が、袈裟けさを掛けて數珠じゆず爪繰つまぐり乍ら歩くんだから、ぞうの上に乘つけると、そのまゝ普賢菩薩ふげんぼさつだ」
今日けさのはおおきに勝手が違った。
日本橋 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
今暁こんぎょうわれわれは、彼ら以上の大成功を期待している。諸君よ、怖れず今暁けさも子供のように隠れようではないか。余は各自が、充分その任務を尽さんことを望む。諸君、サア、浮揚の部署につこう
潜航艇「鷹の城」 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)
禅師はその蛇と魚を鉢盂はちに入れて、それに褊衫けさせて封をし、それを雷峰寺らいほうじの前へ持って往ってうずめ、その上に一つの塔をこしらえさして、白蛇と青魚を世に出られないようにした。
蛇性の婬 :雷峰怪蹟 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
今旦けさ我が女の語るを聞けば、三年坐しませども、恆は歎かすことも無かりしに、今夜大きなる歎したまひつとまをす。けだし故ありや。また此間ここに來ませる由はいかに」
払った銀二郎、右横に避けながら、たき落としの片手打ち、ただもう一筋の白いひらめきだ。袈裂けさがけ——と見えたが、斬ったのは守人のたもと。時ならぬ黒蝶くろちょうが宙をかすめた。
つづれ烏羽玉 (新字新仮名) / 林不忘(著)