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今日
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こんち
ふりがな文庫
“
今日
(
こんち
)” の例文
何卒
(
どうか
)
まあ、
今日
(
こんち
)
のところは、
私
(
わし
)
に免じて許して下さるやうに。ない(なあと同じ農夫の言葉)、省吾さん、
貴方
(
あんた
)
もそれぢやいけやせん。
破戒
(新字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
縁側
(
えんがわ
)
へ腰をかけたりして、勝手な出放題を並べていると、時々向うの芸者屋の
竹格子
(
たけごうし
)
の窓から、「
今日
(
こんち
)
は」などと声をかけられたりする。
硝子戸の中
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
まるで知らねえ
面
(
つら
)
じゃァねえんだ、おや
今日
(
こんち
)
は、とか、まァお揃いでどちらへ、とか、うそにもその位なことをいうのが至当じゃァねえか。
春泥
(新字新仮名)
/
久保田万太郎
(著)
丁度
凸凹
(
でこぼこ
)
なりの姿見の前で、職工風の一人の男の頭にバリカンをかけてゐる、
頭髮
(
け
)
のモヂヤ/\した貧相な
此
(
こゝ
)
の親方に、『
今日
(
こんち
)
は。』と挨拶する。
絶望
(旧字旧仮名)
/
徳田秋声
(著)
(進み入る。)ちょいちょい
覗
(
のぞ
)
いて見ようと思うのだけれど、つい
御無沙汰
(
ごぶさた
)
になってね。(モデル娘に。)
今日
(
こんち
)
は。
家常茶飯 附・現代思想
(新字新仮名)
/
ライネル・マリア・リルケ
(著)
▼ もっと見る
牛乳屋
(
ちちや
)
が露地へ入れば驚き、酒屋の小僧が「
今日
(
こんち
)
は」を叫べば逃げ、大工が来たと見ればすくみ、屋根屋が来ればひそみ、
畳屋
(
たたみや
)
が来ても寄りつかない。
二、三羽――十二、三羽
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
「
今日
(
こんち
)
はおめでとう」とチビ公はていねいにおじぎをした。あまりに礼儀正しいので友達はみなわらった。
ああ玉杯に花うけて
(新字新仮名)
/
佐藤紅緑
(著)
派手な
浴衣
(
ゆかた
)
のお鶴も、
街
(
ちまた
)
に影の落ちるころきっと横町から姿を見せるのであった。「
今日
(
こんち
)
は」と遠くから声をかけて若い衆の中でも構わずに割り込んで腰を下した。
山の手の子
(新字新仮名)
/
水上滝太郎
(著)
私
(
わたくし
)
が言い
損
(
そく
)
なったんですから、
今日
(
こんち
)
は私が散財致して旦那に御迷惑は掛けませんが、誰だッて云うじゃア有りませんか、
当然
(
あたりまえ
)
の洒落で……サア若衆さん、
私
(
わっし
)
が悪かった
粟田口霑笛竹(澤紫ゆかりの咲分):02 粟田口霑笛竹(澤紫ゆかりの咲分)
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
「八さんは
商人
(
あきんど
)
じゃねえ、職人だ、江戸っ子だ、それもガラッ八って仇名のある代物なんだ。そんな、ごめんくださいなんて、おとなしい調子で言うかよ。……
今日
(
こんち
)
は——ッ」
寄席
(新字新仮名)
/
正岡容
(著)
「
今日
(
こんち
)
は、葬儀社でござい」等と言えば叩き
踣
(
のめ
)
される危険がある。そこで土屋君も露骨には答え兼ねて
旁〻
(
かたがた
)
多少の
箔
(
はく
)
をつけるために、日頃取引関係のある陸軍を担ぎ出したのだ。
ぐうたら道中記
(新字新仮名)
/
佐々木邦
(著)
「
今日
(
こんち
)
ア。」と、おどけて、珠子のいるソファにトンと腰をおろした。
貞操問答
(新字新仮名)
/
菊池寛
(著)
「ベゴさん。
今日
(
こんち
)
は。おなかの痛いのは、なほったかい。」
気のいい火山弾
(新字旧仮名)
/
宮沢賢治
(著)
「
今日
(
こんち
)
は……田辺さん——」と巡査の呼びたてる声。
瘤
(新字新仮名)
/
犬田卯
(著)
『
貴郎
(
あなた
)
、
今日
(
こんち
)
は大層遅かつたぢやございませんか?』
天鵞絨
(新字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
「そうどすうーっ。へい、御免なさい。
今日
(
こんち
)
は」
南国太平記
(新字新仮名)
/
直木三十五
(著)
「
今日
(
こんち
)
は!
桝屋
(
ますや
)
でございます!」
平凡
(新字新仮名)
/
二葉亭四迷
(著)
「
今日
(
こんち
)
は。定食を一つ願います」
乗合自動車
(新字新仮名)
/
川田功
(著)
御用聞きの声らしく「
今日
(
こんち
)
は」
五月晴れ
(新字旧仮名)
/
岸田国士
(著)
今日
(
こんち
)
はと河下のあいさつ
新版 放浪記
(新字新仮名)
/
林芙美子
(著)
「
今日
(
こんち
)
はあ」
花と龍
(新字新仮名)
/
火野葦平
(著)
「
今日
(
こんち
)
は」
江戸三国志
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
女のうちには野々宮さんの妹がゐるだらう。野々宮さんの妹と一所に美禰子もゐるだらう。
其所
(
そこ
)
へ行つて、
今日
(
こんち
)
はとか何とか挨拶をして見たい。
三四郎
(新字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
「歌の先生、どうだ歌先、ちょっと奥さん、はははは、
今日
(
こんち
)
ア。」と、けろりと天井を仰いだが、陶然として酔える
顔色
(
がんしょく
)
、フフンといって中音になり
三枚続
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
『
生憎
(
あいにく
)
と
今日
(
こんち
)
は留守にいたしやして——まあ
吾家
(
うち
)
に不幸がごはしたもんだで、その礼廻りに出掛けやしてなあ。』
破戒
(新字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
三「何でも金にさえなれば
摩利支天様
(
まりしてんさま
)
でもお
祖師様
(
そしさま
)
でも拝むんで、それだから神様の
紋散
(
もんじら
)
しが付いて居るんで……
母親
(
おふくろ
)
さん
今日
(
こんち
)
は、お留守でげすか……美代ちゃん今日は」
松と藤芸妓の替紋
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
間もなく「
今日
(
こんち
)
は」と
仇
(
あだ
)
っぽい声を先にして横町から町内の人たちだろう、若い衆や娘がまじって金ちゃんも鉄公も千吉も
今日
(
きょう
)
は
泥
(
どろ
)
の付かない着物を着て出て来た。三味線を
担
(
かつ
)
いだ男もいた。
山の手の子
(新字新仮名)
/
水上滝太郎
(著)
「ベゴさん。
今日
(
こんち
)
は。おなかの痛いのは、なおったかい。」
気のいい火山弾
(新字新仮名)
/
宮沢賢治
(著)
「
今日
(
こんち
)
は——ッ……てんだ。やってみねえ」
寄席
(新字新仮名)
/
正岡容
(著)
「小父ちゃん
今日
(
こんち
)
は。」
仮装人物
(新字新仮名)
/
徳田秋声
(著)
「全体
今日
(
こんち
)
は
何方
(
どちら
)
へ」
浮雲
(新字新仮名)
/
二葉亭四迷
(著)
「
今日
(
こんち
)
その急に。」
春泥
(新字新仮名)
/
久保田万太郎
(著)
今日
(
こんち
)
は。
家常茶飯 附・現代思想
(新字新仮名)
/
ライネル・マリア・リルケ
(著)
この子はいつでも「
今日
(
こんち
)
は御祝い」と云って入って来る。そうして
家
(
うち
)
の者から、
麺麭
(
パン
)
の皮と一銭銅貨を貰わないうちは帰らない事に一人できめていた。
硝子戸の中
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
秋「はい
今日
(
こんち
)
は
番町
(
ばんちょう
)
辺
(
へん
)
に病人があって参り、帰りがけですが貴方のお眼は
何
(
ど
)
うでございますな」
業平文治漂流奇談
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
『
生憎
(
あいにく
)
今日
(
こんち
)
は
何
(
なんに
)
も無くて御気の毒だいなあ。川魚の
煮
(
た
)
いたのに、豆腐の
汁
(
つゆ
)
ならごはす。』
破戒
(新字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
「
今日
(
こんち
)
は、
姉
(
ねえ
)
ちゃん、
蕨
(
わらび
)
のある
処
(
ところ
)
を教えて下さいな。」
若菜のうち
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
「
今日
(
こんち
)
はあ。お米さんはどないしてはる。」
大阪の宿
(旧字旧仮名)
/
水上滝太郎
(著)
「
今日
(
こんち
)
は」
浮雲
(新字新仮名)
/
二葉亭四迷
(著)
今日
(
こんち
)
は。
家常茶飯 附・現代思想
(新字新仮名)
/
ライネル・マリア・リルケ
(著)
今日
(
こんち
)
のような有難いことは今までには無いので、この旦那さまには年来御贔屓に成りまして、羽織から着物帯煙草入駒下駄まで残らず拵えて戴いた時も随分嬉しかったが
粟田口霑笛竹(澤紫ゆかりの咲分):02 粟田口霑笛竹(澤紫ゆかりの咲分)
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
「ああ。叔父さん、
今日
(
こんち
)
はって、断ってはいって来ると
好
(
よ
)
かったのに」
こころ
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
「
今日
(
こんち
)
はお目出度うございます」
新生
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
「はははははは、
今日
(
こんち
)
あ、」
婦系図
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
エヽ
今日
(
こんち
)
は。「おや
是
(
これ
)
は
能
(
よ
)
うお
出
(
いで
)
なすつた、
金兵衛
(
きんべゑ
)
さん
今日
(
けふ
)
はお休みかい。 ...
黄金餅
(新字旧仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
『
生徒
(
せいと
)
さん、
今日
(
こんち
)
は。』
ふるさと
(旧字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
「
今日
(
こんち
)
は、今日ア、」
式部小路
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
「ええ
今日
(
こんち
)
」
明暗
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
三「へい
今日
(
こんち
)
は、夜分
晩
(
おそ
)
く出まして、相済みません」
松と藤芸妓の替紋
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
「はい、
今日
(
こんち
)
は。」
夜明け前:03 第二部上
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
今
常用漢字
小2
部首:⼈
4画
日
常用漢字
小1
部首:⽇
4画
“今日”で始まる語句
今日迄
今日日
今日様
今日明日
今日は
今日限
今日此頃
今日等
今日丈
今日中