“しとやか”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
優容17.9%
優雅14.3%
閑雅14.3%
10.7%
静粛7.1%
温容3.6%
3.6%
温藉3.6%
3.6%
優婉3.6%
優美3.6%
温淑3.6%
温雅3.6%
穩當3.6%
艷麗3.6%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
縁側に手をえて、銀杏返の小間使が優容に迎えている。後先になって勇美子の部屋に立向うと、たちまち一種身に染みるような快いがした。
黒百合 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
妙秀はそういいながら、風炉先のそばを離れて、武蔵と息子の前へすすみ、優雅に茶式の礼儀をした。
宮本武蔵:05 風の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
お秀と正反対な彼女は、くまで素直に、飽くまで閑雅な態度を、絶えず彼の前に示す事を忘れないと共に、どうしてもまた彼の自由にならない点を、同様な程度でちゃんともっていた。
明暗 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
愛も恋も、慎しやかさもさも、その黒髪も白きも。
真珠夫人 (新字旧仮名) / 菊池寛(著)
……上衣無しで、座敷着の上へ黒縮緬紋着の羽織を着て、胸へ片袖、温容を取る、ねたしっとりと重そうに、不断さえ、分けて今夜は、何となく、柳を杖にかせたい
日本橋 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
と小さな袱紗づつみをちょっと口へ、清葉は温容なものである。
日本橋 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
彼はど我家に帰りれると見ゆる態度にて、傱々と寄りて戸をけんとしたれど、啓かざりければ、かのしと謂ふ声して
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
応対のにして人馴れたる、服装などの当世風に貴族的なる、欧羅巴的女子職業に自営せる人などならずや。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
隣家の娘というはお勢よりは二ツ三ツ年層で、優しく温藉で、父親が儒者のなれの果だけ有ッて、小供ながらも学問がこそ物の上手で出来る。
浮雲 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
坐舗へ這入りざまに文三と顔を見合わして莞然、チョイと会釈をして摺足でズーと火鉢のまで参り、温藉に坐に着く。
浮雲 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
横幅廣く結ひ下げて、平塵の細鞘、に下げ、摺皮踏皮に同じ色の行纏穿ちしは、何れ由緒ある人の公達と思はれたり。
滝口入道 (旧字旧仮名) / 高山樗牛(著)
「賢く、優婉に、そしてなかなか教養もあるらしい」
牢獄の花嫁 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「ああ、しかも首席よ。出来るんだね。そうして見た処、優美で、品が良くって、愛嬌がある。沢山ない、滅多にないんだ。高級三百顔色なし。照陽殿裏第一人だよ。あたかも、学校も照陽女学校さ。」
婦系図 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
彼奴等可憐しいヂュリエットの白玉むことも出來る、またから……上下が、温淑處女氣で、ひに密接ふのをさへいことゝうてか
やがて中門より、庭の柴折戸を静かに開けて、温雅に歩み来る女を見ると、まぎれもないその娘だ、文金の高島田に振袖のも長く、懐中から垂れている函迫の銀のが、そのな雪明りに
雪の透く袖 (新字新仮名) / 鈴木鼓村(著)
見て打驚ろきて居たる時にお穩當に昌次郎に向ひ昨日一寸御目にり金子百五十兩御渡し申せし彌太八樣私しかりし上はひ給ふもなきこと早々金子を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
纒ひて其げなれども昔し由緒ある者なるか擧動艷麗にて縁側へ出擂盆の手水鉢より水をすくひ手にしは縁の男は手をば洗ひながら見れば娘はなる美女にて有れば是までは女を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)