閑雅しとやか)” の例文
そしてその場でその少女はお后にまりましたが、又濃紅姫の閑雅しとやかな美しさも藍丸王の御眼にまって、王様のお付のうちで一番位の高い宮女として宮中に置く事にまり
白髪小僧 (新字新仮名) / 夢野久作杉山萠円(著)
お秀と正反対な彼女は、くまで素直すなおに、飽くまで閑雅しとやかな態度を、絶えず彼の前に示す事を忘れないと共に、どうしてもまた彼の自由にならない点を、同様な程度でちゃんともっていた。
明暗 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
手のさき天窓あたまさきそろへ、どうめて閑雅しとやか辞儀じぎをして、かね/″\おまねきにあづかりました半田屋はんだや長兵衛ちやうべゑまうす者で、いたつて未熟みじゆくもの、此後こののちともお見知みしかれて御懇意ごこんいに願ひますとふと
にゆう (新字旧仮名) / 三遊亭円朝(著)
閑雅しとやか﨟長らふたたけて見えにける。
滝口入道 (旧字旧仮名) / 高山樗牛(著)