“温雅”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
おんが28.6%
しとや28.6%
しっとり14.3%
しとやか14.3%
をんが14.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
ロンドン交響楽団を指揮した温雅おんがな美しさに興味が傾き(JW二九九—三〇二)、テレフンケンのクライバーはそれに続いて注目される。
楽聖物語 (新字新仮名) / 野村胡堂野村あらえびす(著)
女學校出とは思はれぬ樣な温雅しとやかな娘で、絶え/″\な聲を出して讃美歌を歌つてゐる事などがあつた。學校では大分宗教的な教育を享けたらしい。
札幌 (旧字旧仮名) / 石川啄木(著)
何人なんぴとの会合か隣家となりの戸口へかけて七八輛の黒塗車が居并らび、脊に褐色ちゃや萠黄や好々の記号しるしを縫附けた紺法被こんはっぴが往来し、二階は温雅しっとりした内におのずからさゞめいて居るので
油地獄 (新字新仮名) / 斎藤緑雨(著)
やがて中門ちゅうもんより、庭の柴折戸しおりどを静かに開けて、温雅しとやかに歩み来る女を見ると、まぎれもないその娘だ、文金ぶんきんの高島田に振袖のすそも長く、懐中から垂れている函迫はこせこの銀のくさりが、そのおぼろな雪明りに
雪の透く袖 (新字新仮名) / 鈴木鼓村(著)
げたときかれは、鼓打つゞみうちである従弟いとこが、業体げふたいひ、温雅をんが上品じやうひんやさしいをとこの、さけ酔払ゑひはらふと、場所ばしよえらばず、外套ぐわいたういで、威勢ゐせいよくぱつと投出なげだす、帳場ちやうば車夫しやふなどは
続銀鼎 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)