優雅しとやか)” の例文
その優雅しとやかさと美しさとは、私の疑惑の眼を充分に覆すだけの力を持っていました。やはり間違っていたのか知ら? 人違いだったか知ら? 私は迷いました。
耳香水 (新字新仮名) / 大倉燁子(著)
妙秀はそういいながら、風炉先ふろさきのそばを離れて、武蔵と息子の前へすすみ、優雅しとやかに茶式の礼儀をした。
宮本武蔵:05 風の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
どんな高荘な広間ででも振舞うことが可能であったと同じように優雅しとやかに、その上いかにも神変不思議の生物らしく立っていたと云うことは、彼の顕著な特質であった。
セエラは火をつけると、優雅しとやかに手をあげて、皆をまた食卓へ導きました。