温藉しとやか)” の例文
隣家の娘というはお勢よりは二ツ三ツ年層としかさで、優しく温藉しとやかで、父親が儒者のなれの果だけ有ッて、小供ながらも学問がすきこそ物の上手で出来る。
浮雲 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
坐舗へ這入りざまに文三と顔を見合わして莞然にっこり、チョイと会釈をして摺足すりあしでズーと火鉢のそばまで参り、温藉しとやかに坐に着く。
浮雲 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)