“みや”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:ミヤ
語句割合
57.8%
見遣13.9%
土産7.6%
5.8%
殿2.2%
宮殿1.8%
神殿1.3%
1.3%
美夜0.9%
神宮0.9%
神社0.9%
聖殿0.9%
0.4%
宮室0.4%
水谷0.4%
0.4%
美耶0.4%
見上0.4%
見破0.4%
視遣0.4%
諏訪神社0.4%
風雅0.4%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
嵯峨さが帝のお伝えで女五にょごみやが名人でおありになったそうですが、その芸の系統は取り立てて続いていると思われる人が見受けられない。
源氏物語:13 明石 (新字新仮名) / 紫式部(著)
答はこれだけの極めて簡短なものであったが、その笑みを含んだ口吻くちぶりにも、弟子を見遣みやった眼の色にも、一種の慈愛が籠っていた。
二階から (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
「坊ちやん、お父さまに只今をして入らつしやいましな。をばさまからいゝお土産みやをお戴きになつたのをお言ひなさいましよ。」
桑の実 (新字旧仮名) / 鈴木三重吉(著)
そしてそれが人間の心境しんきょうに影響すれば、悪人あくにん善人ぜんにんになるであろう。すさんだ人もみやびな人となるであろう。罪人ざいにんもその過去を悔悟かいごするであろう。
植物知識 (新字新仮名) / 牧野富太郎(著)
我見るに、第二のピラート心殘忍なればこれにてもなは飽かず、法によらずして強慾の帆をかの殿みやの中まで進む 九一—九三
神曲:02 浄火 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
身の軽さはジッスの磯のほとりに天と海との中間に魔の蛛蜘が造り建てた陽炎かげろう宮殿みやのようであった。
人馬のにひ妻 (新字新仮名) / ロード・ダンセイニ(著)
彼女の神殿みやの前に彼女の墓が立っている、それは戸がひらきばなしの悲しい湖の墓であった。
人馬のにひ妻 (新字新仮名) / ロード・ダンセイニ(著)
「あれは何事言ふぞ」と云へば、声引きつくろひて、「ほとけの御弟子に候へば、仏の撤上物給おろしたべと申すを、此御坊ごばうたちの惜み給ふ」と云ふ。花やかにみやびかなり。
濫僧考補遺 (新字新仮名) / 喜田貞吉(著)
下は、あたいや、羅宇屋らうや作爺さくじいさんや、お美夜みやちゃんがとまりだい。わるいこともしたくなろうじゃアねえか
丹下左膳:02 こけ猿の巻 (新字新仮名) / 林不忘(著)
我すなはち彼に、アルビアをあけ色採いろどりし敗滅ほろびと大いなる殺戮ほふりとはかかる祈りを我等の神宮みやにさゝげしむ 八五—八七
神曲:01 地獄 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
神社みやも焼かれてしまいましょう」
蔦葛木曽棧 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
彼一日聖殿みや頂上いただきに登り、眼下に万人の群集するを見し時、悪霊再び彼に耳語じごしていわく
基督信徒のなぐさめ (新字新仮名) / 内村鑑三(著)
阿Qはお礼を済ましてもとのおみやに帰って来ると、太陽は下りてしまい、だんだん世の中が変になって来た。彼は一々想い廻した結果ついに悟るところがあった。
阿Q正伝 (新字新仮名) / 魯迅(著)
彼はおみやの番人に話したかもしれない、未荘のしきたりでは趙太爺と錢太爺ともう一人秀才太爺しゅうさいだんなが城内にけば問題になるだけで、偽毛唐でさえも物の数にされないのだから
阿Q正伝 (新字新仮名) / 魯迅(著)
すなはちその道に乘りていでましなば、魚鱗いろこのごと造れる宮室みや、それ綿津見わたつみの神の宮なり。その神の御門に到りたまはば、傍の井の上に湯津香木ゆつかつらあらむ。
有名な阿蘇があります、その周囲には幾つもの温泉が、我々を温めてくれます、それから八景はけ水谷みやだの、水前寺だのいうところの水がよろしいです。
大菩薩峠:38 農奴の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
ちよと男の顔をみやりて、るるまぶたを軽くぬぐへり。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
夕方、櫻の澤へ散歩がてらあきら君の別莊による。當分新夫人と二人ぐらしの由。その美耶みや子夫人がこんなもの召上るかしらと言つてボンボンの皿を持つて出てくる。
エトランジェ (旧字旧仮名) / 堀辰雄(著)
かうして調戯からかひながら普請場へ来て皆仕事に掛つたが、職人達は見上みやげるやうな足場へあがり、娘や子供が煉瓦を運ぶ。ミハイロは新参しんまいだからといふので、石灰いしばひに砂を入れてねさせられた。
椋のミハイロ (新字旧仮名) / ボレスワフ・プルス(著)
しかし、これにもまたいろいろ長短があり一概いちがいにはいえぬが、実はこれを見破みやぶるほどの食通しょくつうもいないので、商売繁昌はんじょう、客にもわかる人はきわめて少ない。
握り寿司の名人 (新字新仮名) / 北大路魯山人(著)
文三が振返ッて視遣みやる向うは隣家の二階、戸を繰り忘れたものか、まだ障子のままで人影がしている……スルトその人影が見る間にムクムクと膨れ出して
浮雲 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
この頃、頼母は、物思いに沈みながら諏訪神社みや府中しゅくとをつないでいる畷道なわてを、府中の方へ歩いていた。賭場で見聞したことが、彼の心を悩ましているのであった。
血曼陀羅紙帳武士 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
腐肉くされにくたか蒼蠅あをばへでもロミオには幸福者しあはせものぢゃ、風雅みやびた分際ぶんざいぢゃ。