“やしろ”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:ヤシロ
語句割合
85.4%
5.6%
屋代2.6%
社殿1.9%
神社1.1%
八代0.7%
社廟0.4%
0.4%
宮社0.4%
小祠0.4%
0.4%
矢代0.4%
祠堂0.4%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
第一、羽田稲荷なんてやしろは無かった。鈴木新田すずきしんでんという土地が開けていなくって、潮の満干のあるあしに過ぎなかった。
悪因縁の怨 (新字新仮名) / 江見水蔭(著)
坂本は敵が見えぬので、「待て/\」と制しながら、神明しんめいやしろの角に立つて見てゐると、やう/\烟の中に木筒きづゝの口が現れた。
大塩平八郎 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
しかし、才をたのみ物におごって、鬼神を信ぜず、やしろを焼き、神像を水に沈めなどするので、狂士を以て目せられている大異には、そんなことはすこしも神経に触らなかった。
太虚司法伝 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
しんの時、武都ぶとの故道に怒特どとくやしろというのがあって、その祠のほとりに大きいあずさの樹が立っていた。
床几にかまえて、こう泰然とはしているものの、その実、きのう以来、彼の出した幾つかの指令によって、この本陣から別れ去った分隊は、敵の東北へ迂回して、屋代やしろ近傍に出たり、北国街道との聯絡路を遮断しゃだんしてみたり、更に
上杉謙信 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
信州では雨宮あめみや山王さんのう様と、屋代やしろの山王様と同じ三月さるの日の申の刻に、村の境の橋の上に二つの神輿みこしが集って、共同の神事がありました。
日本の伝説 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
奥に深々と見えているのは、祇園辺りの社殿やしろであろう、朱の鳥居や春日燈籠などが、書割の花の間に見え隠れしていた。
仇討姉妹笠 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
段々詮議して居るうちに、誰の手を經てどうして賣られたか、その鈴は徳藏稻荷の拜殿にあることを見付け、鈴だけ所望するのも、稻荷樣をだますやうで氣がさすので、社殿やしろを全部寄進する代り、古いほこらを何も彼も申受け
聞いてくれ、聞いてくれ、静かに聞け! 俺は土屋庄三郎だ! 去年の春だ、桜の夜だ、甲府の神社やしろ参詣おまいりに行った。その時年寄りのきぬ売りがいた。それが俺に売り付けたのだ、纐纈こうけつ布を、紅巾を! それには父の名が書いてあった。
神州纐纈城 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
銀子の行く座敷も、とかく選挙関係の人が多く、それも土地に根を張っていた政友会系の人が七分を占め、あと三分が憲政会という色分けで、出て間もない銀子はある時これも政友系の代議士八代やしろと、土地の富豪倉持との座敷へ呼ばれたのが因縁で、倉持のものとなってしまったのだった。
縮図 (新字新仮名) / 徳田秋声(著)
ざんがくのお社廟やしろを彼方に、泰山街道はもうえんえんとありのような参拝者の流れだった。
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
江戸の、とある町にあるやしろに近き夏の夜。
瞼の母 (新字新仮名) / 長谷川伸(著)
鍛冶小路の辻まで来ると庄三郎は足を止めたが、「いっそ神明の宮社やしろがよかろう」
神州纐纈城 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
其処で村の人達は相会あいかいして、これには何か不思議な仔細があるのであろうと議結ぎけつをして小祠やしろを大きな合歓の木の下に建立こんりつして、どうかこの村に何事のたたりもないように
稚子ヶ淵 (新字新仮名) / 小川未明(著)
「番兵のかしらちょうの二人は、拙者の日頃の門下です。罪の軽くすむように、母上と共に、郊外の御岳みたけやしろへ、祈願をこめに行って、夜明けぬうちに戻るからと頼めば、彼らもきっと、見ぬふりをしてくれるにちがいありません」
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
厩方のさむらい矢代やしろ勝介、ばん太郎左衛門兄弟、村田吉五などはそこを去って、信長の姿の見えた御殿の階下に立ち、ここを最後の奉公場所としてみな討死の枕をならべた。
新書太閤記:07 第七分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
小櫻姫こざくらひめ貞女ていじょ亀鑑かがみである』などと、もうしまして、わたくし死後しご祠堂やしろかみまつってくれました。