“ほこら”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:ホコラ
語句割合
93.8%
2.7%
小祠0.9%
祠堂0.9%
叢祠0.4%
淫祠0.4%
禿倉0.4%
0.4%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
ふと、お袖の見たあいての女性も、ほこらの横の大きな木の幹に、半ば、すがたを隠して、じっと、射るような眼をしているのであった。
大岡越前 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「おわさないでなんとしょう。了海様は、このほこらの主も同様な方じゃ。はははは」と、石工は心なげに笑った。
恩讐の彼方に (新字新仮名) / 菊池寛(著)
歩んで来た白衣の人は、しばらく、弁財天の小祠ほこらの傍に棒のように突立っていました。
大菩薩峠:05 龍神の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
暇乞いとまごいのめにわたくしたき竜神りゅうじんさんの祠堂ほこらむかって合掌がっしょう瞑目めいもくしたのはホンの一瞬間しゅんかん、さてけると、もうそこはすでにたき修行場しゅぎょうばでもなんでもなく、一ぼう大海原おおうなばらまえにした
金石かないわ街道の並木にあります叢祠ほこらすがたなぞは、この女神が、真夏の月夜に、近いあたりの瓜畠うりばたけ——甜瓜まくわのです——露の畠へ、十七ばかりの綺麗な娘で涼みに出なすった。
河伯令嬢 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
空地の中央には何んとかいう小さな淫祠ほこらまつってあるが、その後の闇の中へお由の屍体を下して、二人は初めてほっとした。
白蛇の死 (新字新仮名) / 海野十三(著)
近世、江戸牛天神の社のほとりに貧乏神の禿倉ほこら有けり。こは何某なにのそれがしとかいいし御家人の、窮してせんかたなきままに、祭れるなりといい伝う。さるを何ものの所為しわざにやありけん。その神体を
貧乏神物語 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
其光榮にほこらひて嶺上高く坐をしめて
イーリアス:03 イーリアス (旧字旧仮名) / ホーマー(著)