トップ
>
洞
>
ほこら
ふりがな文庫
“
洞
(
ほこら
)” の例文
そしてこの黄色い顔に、
洞
(
ほこら
)
のような眼をした陰気な老人は、突かれては転びながら、次第に
岩城
(
いわしろ
)
さして近づいてくるのである。
紅毛傾城
(新字新仮名)
/
小栗虫太郎
(著)
「おわさないでなんとしょう。了海様は、この
洞
(
ほこら
)
の主も同様な方じゃ。はははは」と、石工は心なげに笑った。
恩讐の彼方に
(新字新仮名)
/
菊池寛
(著)
そいつを盗み出してやろうとの目算からだったが、植甚の
爺
(
おやじ
)
、うまい所へ隠したものよ、滝のかかっている岩組の
背後
(
うしろ
)
を
洞
(
ほこら
)
にこしらえ、そこへ隠して置くんだからなア。
甲州鎮撫隊
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
家の中ががらんと
洞
(
ほこら
)
のやうに、しーんとして真暗だ。をかしいなと思ひ、お
櫃
(
ひつ
)
の蓋を取つて見ると、中は空つぽだつた。鍋の中を
覗
(
のぞ
)
くと、水ばかりじやぶじやぶしてゐる。
聴雨
(新字旧仮名)
/
織田作之助
(著)
思わずその跡をつけて、
遥々
(
はるばる
)
と
船越
(
ふなこし
)
村の方へ行く崎の
洞
(
ほこら
)
あるところまで追い行き、名を呼びたるに、振り返りてにこと笑いたり。男はとみればこれも同じ里の者にて海嘯の難に死せし者なり。
遠野物語
(新字新仮名)
/
柳田国男
(著)
▼ もっと見る
洞
(
ほこら
)
のような船内に、こえは、がーんと、ひびきわたる。
幽霊船の秘密
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
洞
常用漢字
中学
部首:⽔
9画
“洞”を含む語句
空洞
洞窟
洞察
洞穴
大洞
洞然
洞簫
洞中
曹洞宗
仙洞御所
洞声
洞道
洞院
西洞院
洞察力
洞庭
洞門
洞庭湖
東洞院
琅玕洞
...