“洞然”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
どうぜん88.0%
とうぜん4.0%
ほこらぜん4.0%
ぽかん4.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
ほの暗い短檠たんけいのあかりにしては、洞然どうぜんと広すぎるここの一間に、無事な妻子のすがたを見出すと、彼は、やはりどこかでほっとしたように
新書太閤記:04 第四分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
ほこらの内は床板ゆかいたもなく洞然とうぜんとして、六尺ばかり掘り下げてある。
鳴門秘帖:01 上方の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
それだのにどうだろう、右の一眼は、めしいたままになっているではないか。眼窩がんか洞然ほこらぜんと開いているが、眼球が失われているのである。
生死卍巴 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
乱闘の場の剣戟けんげき叫喚、そういうものに関わりなく、狂女特有の締りのない、洞然ぽかんとしたうつろの声で、しかし何かに憧憬あこがれるように
血煙天明陣 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)