“社殿(やしろ)” の例文
以前(まえかた)訪ねて来た時と、何んの変わったこともない。窩人達の住居(すまい)には人気なく、宗介天狗の社殿(やしろ)には裸体の木像が立っていた。
八ヶ嶽の魔神 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
稻荷樣を騙(だま)すやうで氣がさすので、社殿(やしろ)を全部寄進する代り、古い祠(ほこら)を何も彼も申受け、此根岸の寮に移して、拜殿に掛けた父の最後の傑作——玲瓏(れいろう)たる名鈴の音に
「社殿(やしろ)のわきのところまでくると、そこの木の根に腰を掛けていました。」
北国の人 (新字新仮名) / 水野葉舟(著)
奥に深々と見えているのは、祇園辺りの社殿(やしろ)であろう、朱の鳥居や春日燈籠などが、書割の花の間に見え隠れしていた。
仇討姉妹笠 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
稲荷様を騙(だま)すようで気がさすので、社殿(やしろ)を全部寄進する代り、古い祠(ほこら)を何もかも申受け、この根岸の寮に移して、拝殿に掛けた父の最後の傑作——玲瓏(れいろう)たる名鈴(めいれい)の音(ね)に