“社殿”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
しゃでん68.8%
やしろ31.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
石のとりいをくぐって、しばらくいきますと、社殿しゃでんの前に、石のコマイヌが石の台の上に、ぶきみな猛獣もうじゅうのようにうずくまっていました。
夜光人間 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
徳兵衛は、鎮守様にそなえてある、御馳走を腹いっぱいに食べ、酒に酔っぱらって、社殿しゃでんゆかの下に眠っていましたが、ふと眼を覚ましました。
ひでり狐 (新字新仮名) / 豊島与志雄(著)
以前まえかた訪ねて来た時と、何んの変わったこともない。窩人達の住居すまいには人気なく、宗介天狗の社殿やしろには裸体の木像が立っていた。
八ヶ嶽の魔神 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
稻荷樣をだますやうで氣がさすので、社殿やしろを全部寄進する代り、古いほこらを何も彼も申受け、此根岸の寮に移して、拜殿に掛けた父の最後の傑作——玲瓏れいろうたる名鈴の音に