“しゃでん”の漢字の書き方と例文
語句割合
社殿100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
それが情けなく、見すぼらしく、雑木ぞうきがちょぼちょぼとしげっているばかりで、高くもない社殿しゃでんむねが雑木の上に露出ろしゅつしているのだ。自分はまた気がおかしくなった。
落穂 (新字新仮名) / 伊藤左千夫(著)
社殿しゃでんの後に駈けこんで、そこでおずおず、うしろをふりかえった。怪しい男は、見えなかった。
脳の中の麗人 (新字新仮名) / 海野十三(著)
華表とりいの形や社殿しゃでんの様式も寺の堂宇どうう鐘楼しょうろうを見る時のような絵画的感興をもよおさない。いずこの神社を見ても鳥居を前にした社殿の階前にはきまって石の狛犬こまいぬが二つ向合いに置かれている。
仮寐の夢 (新字新仮名) / 永井荷風(著)