“さんじょう”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
惨状48.6%
三条20.0%
山上11.4%
参上8.6%
三上2.9%
三帖2.9%
山城2.9%
山壌2.9%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
原爆げんばく残虐ざんぎゃくさが、そのことばとしての意味だけで伝えられてはいたが、まだほんとうの惨状さんじょうを知らされていなかったあの年の八月十五日
二十四の瞳 (新字新仮名) / 壺井栄(著)
六条ろくじょう 千春ちはる 平河ひらかわみね子 辰巳たつみ 鈴子すずこ 歌島かしま 定子さだこ やなぎ ちどり 小林こばやし 翠子すいこ 香川かがわ 桃代ももよ 三条さんじょう 健子たけこ 海原かいばら真帆子まほこ くれない 黄世子きよこ
間諜座事件 (新字新仮名) / 海野十三(著)
少佐は見晴台から更らに山上さんじょうへの細道を辿って見ようと考えた。殆んど道とはいえないような道を小半丁も登ると、林が開けて五六坪の平らな草原に出た。
偉大なる夢 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
次の日六兵衛は、生まれてから一度も手を通したことのない礼服れいふくをきせられ、お城に参上さんじょうしました。百じょうじきもある大広間には、たくさんの家来けらいがきら星のようにずらりと居流いながれています。
とんまの六兵衛 (新字新仮名) / 下村千秋(著)
三上さんじょう」という言葉がある。枕上ちんじょう鞍上あんじょう厠上しじょう合わせて三上の意だという。「いい考えを発酵させるに適した三つの環境」を対立させたものとも解釈される。なかなかうまい事を言ったものだと思う。
路傍の草 (新字新仮名) / 寺田寅彦(著)
有合ありあわせた小杉紙こすぎがみ台処だいどころ三帖さんじょうばかり濡して来て、ピッタリと惣右衞門の顔へ当てがって暫く置いた。新吉はそれ程の悪党でもないからブル/\ふるえて居りまする。
真景累ヶ淵 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
展望するに、はてしない平野の銀と緑と紫の煙霞えんかがある。山城さんじょうとしてのこのプランは桃山時代のすいを尽くした城堡じょうほう建築の好模型だというが、そういえばよくうなずかれる。
木曾川 (新字新仮名) / 北原白秋(著)
平助は眼を外らして、遠く山々の頂に覗いている入道雲を、その山壌さんじょうに立昇る一筋の煙を、また広々とした平野の上を、遙に眺めやった。ぎらぎらとした光が一面に漲っていた。
土地 (新字新仮名) / 豊島与志雄(著)