参上さんじょう)” の例文
旧字:參上
主人しゅじんは、羽織はおり・はかまをけて、ちゃわんをりっぱなはこなかおさめて、それをかかえて参上さんじょういたしました。
殿さまの茶わん (新字新仮名) / 小川未明(著)
次の日六兵衛は、生まれてから一度も手を通したことのない礼服れいふくをきせられ、お城に参上さんじょうしました。百じょうじきもある大広間には、たくさんの家来けらいがきら星のようにずらりと居流いながれています。
とんまの六兵衛 (新字新仮名) / 下村千秋(著)
それを目じるしに参上さんじょうすることにいたします。
怪人二十面相 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
陶器店とうきてん主人しゅじんは、いつかおちゃわんをつくってたてまつったことがあったので、おほめくださるのではないかと、内心ないしんよろこびながら参上さんじょういたしますと、殿とのさまは、言葉静ことばしずかに
殿さまの茶わん (新字新仮名) / 小川未明(著)