殿みや)” の例文
しかしマタイの言葉によれば、「殿みや幔上まくうへより下まで裂けて二つになり、又地ふるひて岩裂け、墓ひらけて既にねたる聖徒の身多くよみがへ
続西方の人 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
我見るに、第二のピラート心殘忍なればこれにてもなは飽かず、法によらずして強慾の帆をかの殿みやの中まで進む 九一—九三
神曲:02 浄火 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
貴嬢との友誼いうぎの上に何の障礙しやうがいをも見なかつたと思ふ、是れは規定さだめの祈祷会や晩餐会にまさりて、天父の嘉納まします所では無いでせうか、是れは神の殿みやがエルサレムでも無く、羅馬ラウマでもなく
火の柱 (新字旧仮名) / 木下尚江(著)
きよみやこに携えゆき殿みや頂上いただきに立たせていいけるは爾もし神の子ならばおのが身を下へなげそはなんじがために神その使つかいたちに命ぜん彼ら手にて支え爾が足の石に触れざるようすべしと録されたり
基督信徒のなぐさめ (新字新仮名) / 内村鑑三(著)
が、彼の苛立いらだたしさは彼にエホバの「殿みやに入りてその中にをる売買うりかひする者を殿みやより逐出おひだし、兌銀者りやうがへするものだい鴿はと売者うるもの椅子こしかけ
西方の人 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
【神よ】Deus, venerunt gentes「あゝ神よ、異邦人は汝の境に入來り、汝の聖なる殿みやを汚し、イエルサレムを荒地となせり」
神曲:02 浄火 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
知らず、三日の後殿みやにてふ。彼教師の中に坐し、聴きかつ問ひゐたり。聞者きくもの知慧さときと其応対こたへとをあやしとせり。
続西方の人 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
シリア王セレウコスの命をうけてイエルサレムの殿みやの資物を奪はんとせし時一騎士忽焉としてその前に現はれ、馬蹄にかけてこれを逐へり(マッカベエイ後、三・七以下)
神曲:02 浄火 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
「この殿みやも今に壊れてしまふぞ。」
西方の人 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)