トップ
>
危
>
あや
ふりがな文庫
“
危
(
あや
)” の例文
城下より来たりて源叔父の舟頼まんものは海に
突出
(
つきいで
)
し
巌
(
いわ
)
に腰を掛けしことしばしばなり、今は火薬の力もて
危
(
あや
)
うき崖も裂かれたれど。
源おじ
(新字新仮名)
/
国木田独歩
(著)
ある
年
(
とし
)
、
台風
(
たいふう
)
の
襲
(
おそ
)
ったとき、
危
(
あや
)
うく
根
(
ね
)
こぎになろうとしたのを、あくまで
大地
(
だいち
)
にしがみついたため、
片枝
(
かたえだ
)
を
折
(
お
)
られてしまいました。
曠野
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
おゝ、あはれ、
小
(
ささ
)
やかに
慎
(
つつ
)
ましい寐姿は、
藻脱
(
もぬけ
)
の殻か、山に夢がさまよふなら、
衝戻
(
つきもど
)
す鐘も聞えよ、と念じ
危
(
あや
)
ぶむ程こそありけれ。
処方秘箋
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
それはこの
二葉
(
ふたば
)
が成長するであろうか、花咲くであろうかと
危
(
あや
)
ぶみおそれつつ育てた親や教師が多かったからではないだろうか。
最も楽しい事業
(新字新仮名)
/
羽仁もと子
(著)
「おことばではございますが、あなたさまはどこのどなただか存じませんので」とおじいさんは
危
(
あや
)
ぶんで怖る怖るこう申しました。命は
古事記物語
(新字新仮名)
/
鈴木三重吉
(著)
▼ もっと見る
それがこういう自分の推定を
危
(
あや
)
ぶむまでに、根こそげに消滅してしまった理由は
如何
(
いかん
)
。その点をこそまず尋ねてみなければならなかった。
海上の道
(新字新仮名)
/
柳田国男
(著)
だが、息子のそれらの良質や、それに
附随
(
ふずい
)
する欠点が、世間へ
成算
(
せいさん
)
的に役立つかと
危
(
あや
)
ぶまれるとき、また
不憫
(
ふびん
)
さの愛が
殖
(
ふ
)
える。
かの女の朝
(新字新仮名)
/
岡本かの子
(著)
「何だか明日にも
危
(
あや
)
しくなりそうですな。どうも先生みた様に身体を気にしちゃ、——仕舞には本当の病気に取っ付かれるかも知れませんよ」
それから
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
この歌の結句は、「
崩岸辺
(
あずへ
)
から駒の
行
(
ゆ
)
こ
如
(
の
)
す
危
(
あや
)
はども
人妻
(
ひとづま
)
児
(
こ
)
ろをまゆかせらふも」(巻十四・三五四一)(目ゆかせざらむや)のに似ている。
万葉秀歌
(新字新仮名)
/
斎藤茂吉
(著)
近付
(
ちかづけ
)
主税之助は
彌々
(
いよ/\
)
惡心
増長
(
ぞうちやう
)
して藤五郎の命は此節に至りて實に風前の
燈火
(
ともしび
)
よりも
猶
(
なほ
)
危
(
あや
)
ふけれども只
腰元
(
こしもと
)
のお島一人
密
(
ひそ
)
かに是を
勞
(
いたは
)
り漸々と命を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
島津はどういう無理でも聞かなければならぬ
危
(
あや
)
うい境界にいるのだから、あるものなら喜んで差しだそうが、
生憎
(
あいにく
)
と、そんなものは持合せない。
呂宋の壺
(新字新仮名)
/
久生十蘭
(著)
二三度
彼方此方
(
あちこち
)
で小突かれて、
蹌踉
(
よろよろ
)
として、
危
(
あや
)
うかったのを
辛
(
やッ
)
と
踏耐
(
ふんごた
)
えるや、
後
(
あと
)
をも見ずに
逸散
(
いっさん
)
に宙を飛で
家
(
うち
)
へ帰った。
平凡
(新字新仮名)
/
二葉亭四迷
(著)
私
(
わたし
)
にも
生
(
うま
)
れた
家
(
いゑ
)
が
御座
(
ござ
)
んするとて
威丈高
(
いたけたか
)
になるに
男
(
をとこ
)
も
堪
(
こら
)
えず
箒
(
はふき
)
を
振廻
(
ふりまわ
)
して、さあ
出
(
で
)
て
行
(
い
)
けと
時
(
とき
)
の
拍子
(
ひやうし
)
危
(
あや
)
ふくなれば、
流石
(
さすが
)
に
女氣
(
おんなぎ
)
の
悲
(
かな
)
しき
事
(
こと
)
胸
(
むね
)
に
迫
(
せま
)
りて
われから
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
するな。してくれるな。もし、世上の
口端
(
くちは
)
にまでのぼるようになったら、それはかえって尊氏を
危
(
あや
)
ううし、暗やみの兇刃以上な難儀を呼ぼう。わかったか
私本太平記:09 建武らくがき帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
惜しい事をしたものだ、此花ざかりを移し植えて、無事につくであろうか、枯れはしまいか、と其時は
危
(
あや
)
ぶんだ。
みみずのたはこと
(新字新仮名)
/
徳冨健次郎
、
徳冨蘆花
(著)
一メートル五十五の日本人に、一メートル八十二の雲をつくようなアメリカ人、一
撃
(
げき
)
でふっ飛ぶか?
危
(
あや
)
うし!
柔道と拳闘の転がり試合
(新字新仮名)
/
富田常雄
(著)
地震
(
ぢしん
)
に
對
(
たい
)
して
其安全
(
そのあんぜん
)
さを
危
(
あや
)
ぶんでゐる
識者
(
しきしや
)
も
多
(
おほ
)
い
事
(
こと
)
であるが、これは
其局
(
そのきよく
)
に
當
(
あた
)
るものゝ
平日
(
へいじつ
)
注意
(
ちゆうい
)
すべきことであつて、
小國民
(
しようこくみん
)
の
關與
(
かんよ
)
すべき
事
(
こと
)
でもあるまい。
地震の話
(旧字旧仮名)
/
今村明恒
(著)
おつぎは
危
(
あや
)
ぶむやうにして
控
(
ひか
)
へ
目
(
め
)
に
聲
(
こゑ
)
を
立
(
た
)
てゝいつた。おつぎは
默
(
だま
)
つて
其
(
そ
)
の
手
(
て
)
を
動
(
うご
)
かして
居
(
ゐ
)
る。
與吉
(
よきち
)
は
返辭
(
へんじ
)
がなくても
懷
(
なつ
)
かし
相
(
さう
)
に
姉
(
ねえ
)
ようと
數次
(
しば/\
)
喚
(
よ
)
び
掛
(
か
)
けた。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
そこで弁信が立ちどまっていると、走り来って、ほとんどぶっつかろうとして、
危
(
あや
)
うく残して避けたその人が
大菩薩峠:26 めいろの巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
一度——あとにも先にも
唯
(
ただ
)
の一度きりだが! ——父がとても
優
(
やさ
)
しくわたしを
可愛
(
かわい
)
がってくれて、そのため
危
(
あや
)
うくわたしが泣き出しそうになったことがある。
はつ恋
(新字新仮名)
/
イワン・ツルゲーネフ
(著)
その
戦
(
いくさ
)
は九
年
(
ねん
)
もつづいて、その
間
(
あいだ
)
にはずいぶんはげしい
大雪
(
おおゆき
)
に
悩
(
なや
)
んだり、
兵糧
(
ひょうろう
)
がなくなって
危
(
あや
)
うく
餓
(
う
)
え
死
(
じ
)
にをしかけたり、一
時
(
じ
)
は
敵
(
てき
)
の
勢
(
いきお
)
いがたいそう
強
(
つよ
)
くって
八幡太郎
(新字新仮名)
/
楠山正雄
(著)
光子は空井戸の側へ行って、その
危
(
あや
)
う
気
(
げ
)
な
井桁
(
いげた
)
に手をかけたまま、幾百尺とも知れぬ底を覗いて居ります。
古城の真昼
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
本当に
危
(
あや
)
うございますから一時も早くお帰りなさるが
宜
(
よろ
)
しい。決してこちらの事は御心配には及びません。
チベット旅行記
(新字新仮名)
/
河口慧海
(著)
「消えん空なき」と尼君の歌った晩春の山の夕べに見た面影が思い出されて恋しいとともに、引き取って幻滅を感じるのではないかと
危
(
あや
)
ぶむ心も源氏にはあった。
源氏物語:05 若紫
(新字新仮名)
/
紫式部
(著)
技師
(
ぎし
)
も
災難
(
さいなん
)
をともにはしなかったが、自分が
骨
(
ほね
)
を
折
(
お
)
って
危
(
あや
)
ういところを
救
(
すく
)
い出した子どもということで、わたしに親しんだ。かれはわたしをそのうちへ
招待
(
しょうたい
)
した。
家なき子:02 (下)
(新字新仮名)
/
エクトール・アンリ・マロ
(著)
第一學校に通はせるにしても月々多額の出費だし、將來存外成功したにしても、なかなかお金にはなるまいといふのが、親として最も
危
(
あや
)
ぶむ理由に外ならなかつた。
貝殻追放:013 先生の忠告
(旧字旧仮名)
/
水上滝太郎
(著)
四方太は原稿料が出ない、といってこぼして居るがあの男はいくら原稿料を出しても今の倍以上働くかどうか
危
(
あや
)
しいものだ。とにかくもっと活気をつけたいですね。
漱石氏と私
(新字新仮名)
/
高浜虚子
(著)
思いかけず期に
遅
(
おく
)
るることなどあらんも計られずと、
危
(
あや
)
ぶみおもいて、須坂に在りて
待
(
ま
)
たんといわれし丸山氏のもとへ人をやりて謝し、
急
(
いそ
)
ぎて豊野の方へいでたちぬ。
みちの記
(新字新仮名)
/
森鴎外
(著)
近世
(
きんせい
)
では、
犬
(
いぬ
)
の
使命
(
しめい
)
といふ
事
(
こと
)
は
左迄
(
さまで
)
珍奇
(
ちんき
)
な
事
(
こと
)
ではないが、それと
之
(
これ
)
とは
餘程
(
よほど
)
塲合
(
ばあひ
)
も
異
(
ちが
)
つて
居
(
を
)
るので、
二名
(
にめい
)
の
水兵
(
すいへい
)
は
危
(
あや
)
ぶみ、
武村兵曹
(
たけむらへいそう
)
は
腕
(
うで
)
を
拱
(
こまぬ
)
いた
儘
(
まゝ
)
、
眤
(
じつ
)
と
稻妻
(
いなづま
)
の
面
(
おもて
)
を
眺
(
なが
)
めた。
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
あるいは両親よりの依托を受けて途中ここに妾を待てるには
非
(
あら
)
ざる
乎
(
か
)
と、
一旦
(
いったん
)
は少なからず
危
(
あや
)
ぶめるものから、もと妾の
郷
(
きょう
)
を出づるは
不束
(
ふつつか
)
ながら日頃の志望を
遂
(
と
)
げんとてなり
妾の半生涯
(新字新仮名)
/
福田英子
(著)
『お
前
(
まへ
)
は、
何故
(
なぜ
)
私
(
わたし
)
がお
前
(
まへ
)
を
抱
(
だ
)
かないかと、
不思議
(
ふしぎ
)
に
思
(
おも
)
つてるに
違
(
ちが
)
ひない』
良久
(
やゝあつ
)
て
公爵夫人
(
こうしやくふじん
)
は、『
其
(
そ
)
の
理由
(
わけ
)
は、
私
(
わたし
)
がお
前
(
まへ
)
の
紅鶴
(
べにづる
)
の
性質
(
せいしつ
)
を
危
(
あや
)
ぶんでるからなの。
一
(
ひと
)
つ
試
(
ため
)
して
見
(
み
)
やうかしら?』
愛ちやんの夢物語
(旧字旧仮名)
/
ルイス・キャロル
(著)
しかしこの主義が極端に行くと、大いなる過ちに陥る。それで何処までも共同だ。
而
(
しか
)
してこの共同の力が盛んになると国家は繁昌する。この力が欠けると利己主義に陥り国家を
危
(
あや
)
うくする。
始業式訓示
(新字新仮名)
/
大隈重信
(著)
予がその折の脳細胞の偶然なる空華ならざりしかをも
危
(
あや
)
ぶみて、虚心屡〻之れを心上に再現して、前より、後ろより、上下左右、
洩
(
も
)
らす所なく其の本躰を正視透視したり、而して其の事実の
予が見神の実験
(新字旧仮名)
/
綱島梁川
(著)
それにてもなお憤りが納まらずば将軍家を
弑
(
しい
)
し奉ればよいのじゃ。さるを故なき感情に激して、国家を
危
(
あや
)
うきに導くごとき
妄動
(
もうどう
)
するとは何事かっ。閣老安藤対馬守、かように申したと天下に声明せい
老中の眼鏡
(新字新仮名)
/
佐々木味津三
(著)
私もそうだと
危
(
あや
)
ぶんでいたのです。しかし何かお話しくださるようなことがあるならば、あなたが一人になるまで待っていてもよろしいのです。私は今夜あなたの部屋へおたずね申してもよろしい。
世界怪談名作集:17 幽霊の移転
(新字新仮名)
/
フランシス・リチャード・ストックトン
(著)
ち九四に同じといふ
附會説
(
こじつけせつ
)
ありまだ午後の三時に及ばず今三里行けば木曾中第一の繁昌地
福嶋
(
ふくしま
)
なり
其所
(
そこ
)
まで飛ばせよといふ議も
出
(
いで
)
しが拙者左りの足が
危
(
あや
)
しければイヤサ
繁花
(
はんくわ
)
の所より此の山間の
宿
(
やど
)
に雨を
木曽道中記
(旧字旧仮名)
/
饗庭篁村
(著)
ねんねこを
濡
(
ぬ
)
らしてきせて、
火
(
ひ
)
の
雨
(
あめ
)
、
火
(
ひ
)
の
風
(
かぜ
)
の
中
(
なか
)
を
上野
(
うへの
)
へ
遁
(
に
)
がし、あとで
持
(
も
)
ち
出
(
だ
)
した
片手
(
かたて
)
さげの
一荷
(
いつか
)
さへ、
生命
(
いのち
)
の
危
(
あや
)
ふさに
打
(
う
)
つちやつた。
十六夜
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
「何だか
明日
(
あした
)
にも
危
(
あや
)
しくなりさうですな。どうも先生見た様に
身体
(
からだ
)
を気にしちや、——仕舞には本当の病気に
取
(
と
)
つ
付
(
つ
)
かれるかも知れませんよ」
それから
(新字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
ねこは、ようやくにして
危
(
あや
)
うい
命
(
いのち
)
をおばあさんに
助
(
たす
)
けられました。おばあさんは、ねこの
好
(
す
)
きそうな
魚
(
さかな
)
をさらにいれて
裏口
(
うらぐち
)
に
置
(
お
)
いてやりました。
おばあさんと黒ねこ
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
父の
行方
(
ゆくえ
)
の心配、都に小娘一人住みの
危
(
あや
)
うさ、とうとう姫も決心して国元へ帰ろうとほとんど路銀も持たずただ一人、この街道を
踏
(
ふ
)
み出して来たのでした。
鯉魚
(新字新仮名)
/
岡本かの子
(著)
「これは、話に聞いたことのある吹針というものではないか。あのおばばに、こんな
隠
(
かく
)
し
業
(
わざ
)
があろうとは夢にも思わなかったが。……ああ、
危
(
あや
)
ういことだった」
宮本武蔵:04 火の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
さしも
危
(
あや
)
ふく
思
(
おも
)
ひし
事
(
こと
)
の
左
(
さ
)
りとは
事
(
こと
)
なしに
終
(
おは
)
りしかと
重荷
(
おもに
)
の
下
(
お
)
りたるやうにも
覺
(
おぼ
)
ゆれば、
産婦
(
さんぷ
)
の
樣子
(
やうす
)
いかにやと
覗
(
のぞ
)
いて
見
(
み
)
るに、
高枕
(
たかまくら
)
にかゝりて
鉢卷
(
はちまき
)
にみだれ
髮
(
がみ
)
の
姿
(
すがた
)
われから
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
変わった境遇へこうして移って行ってそのあとはどうなるであろうとばかり
危
(
あや
)
ぶまれる思いに比べてみれば、今までのことは
煩悶
(
はんもん
)
の数のうちでもなかったように思われ
源氏物語:50 早蕨
(新字新仮名)
/
紫式部
(著)
少女
(
おとめ
)
は
保名
(
やすな
)
の
姿
(
すがた
)
を
見
(
み
)
るとびっくりして、
危
(
あや
)
うく
踏
(
ふ
)
まえていた
岩
(
いわ
)
を
踏
(
ふ
)
みはずしそうにしました。
葛の葉狐
(新字新仮名)
/
楠山正雄
(著)
今度はちがった角度からの批判を
危
(
あや
)
ぶまないのみならず、次第に隣の学問の能力を理解し、折々はその
長処
(
ちょうしょ
)
を借りて、こちらの弱点を反省してみることができるようになった。
海上の道
(新字新仮名)
/
柳田国男
(著)
また兵馬も、お雪ちゃんを強盗の
危
(
あや
)
うきから救ってやったこともある浅からぬ
因縁
(
いんねん
)
が、ここまでめぐり来たっているということを、おたがいにこの時は少しもさとりませんでした。
大菩薩峠:27 鈴慕の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
三月ばかりの間に十何人
危
(
あや
)
めた曲者が、毎晩外神田をうろうろしているとは限らず、よしや犠牲者を漁り歩いたところで、
甘
(
うま
)
い具合に平次と
廻
(
めぐ
)
り逢うことは保証が出来なかったのです。
銭形平次捕物控:068 辻斬綺談
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
男一
疋
(
ぴき
)
と
見込
(
みこん
)
で御頼みと有ことなれば何の
否
(
いな
)
とは申まじ
而々
(
さて/\
)
其敵
(
そのかたき
)
と
言
(
いふ
)
は何者なるやと申せば掃部はまだ
危
(
あや
)
ぶみイヤ其事なり
先
(
さき
)
の相手に
依
(
よつ
)
ては御
差合
(
さしあひ
)
も御座らうと
存
(
ぞん
)
ずるゆゑ
確乎
(
しかと
)
した御詞を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
その時に当って外国からは、既に条約を結んで何故に批准を与えぬかといって迫って来る。
然
(
しか
)
るに内地は諸侯は
勿論
(
もちろん
)
国民の議論は、外国と条約を結ぶことは国を
危
(
あや
)
うくする、そうしてこれに反抗する。
明治文明史上に於ける福沢翁
(新字新仮名)
/
大隈重信
(著)
もうすこしで、とんぼは
捕
(
と
)
らえられるところを
危
(
あや
)
うく
逃
(
に
)
げてしまいました。その
拍子
(
ひょうし
)
に、ねこは、
田
(
た
)
の
中
(
なか
)
へ
落
(
お
)
ちました。
春の真昼
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
“危”の意味
《名詞》
(キ)危ないこと。
(出典:Wiktionary)
危
常用漢字
小6
部首:⼙
6画
“危”を含む語句
危険
危殆
危險
危急
危篤
危懼
危難
危惧
危機
危気
危坐
危急存亡
安危
危害
危機一髪
危巌
御危篤
危地
草茅危言
危険々々
...