“危機一髪”の読み方と例文
旧字:危機一髮
読み方割合
ききいっぱつ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
その危機一髪ききいっぱつを、薬師寺十郎次郎なる者が、彼を、自分の馬に乗せて須磨口へと逃がしたのである。そして十郎次郎は戦死した。
私本太平記:12 湊川帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
私はここ危機一髪ききいっぱつを誤まれば自分の日本人たる事があらわれてあるいは大なる災害を自分の恩人たる大蔵大臣およびセラ大学に及ぼすかも知れない。
チベット旅行記 (新字新仮名) / 河口慧海(著)
見物人は、新吉がげいをしくじったことなどはすっかりわすれて、危機一髪ききいっぱつというとき、ファットマンの長い鼻がうまく食い止めたということを、なみだを流さぬばかりによろこんだのです。
曲馬団の「トッテンカン」 (新字新仮名) / 下村千秋(著)