“附随”のいろいろな読み方と例文
旧字:附隨
読み方割合
ふずい81.8%
つきしたが18.2%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
だが、息子のそれらの良質や、それに附随ふずいする欠点が、世間へ成算せいさん的に役立つかとあやぶまれるとき、また不憫ふびんさの愛がえる。
かの女の朝 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
「自分に附随ふずいして今日までひとつに来た将士へも、直義へ附いた将士と同様、すべてに平等な恩賞を授与じゅよしてやりたい」
私本太平記:13 黒白帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
坂口はビアトレスの口から、エリスの此数日来の振舞を聞いていたのと、そそくさと銀行へ入っていった様子が、如何にもいぶかしく思われたので、きびすを返して彼女の後に附随つきしたがった。
P丘の殺人事件 (新字新仮名) / 松本泰(著)
対の扮装いでたちそでを連ねて侍女こしもとにん陪乗し、馭者ぎょしゃ台には煙突帽をいただきたる蓄髯ちくぜんおのこあり、晏子あんしの馭者の揚々たるにて主公の威権おもうべし。浅葱あさぎ裏を端折りたる馬丁べっとうにん附随つきしたがい、往来狭しとむちを挙げぬ。
貧民倶楽部 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)