“櫓綱”の読み方と例文
読み方割合
ろづな100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
一方には柿崎村民がふんどしを以て櫓綱ろづなとなし大小(刀)行李こうりなどその中にある漁舟の漂着したるを認め、名主に訴え出でたるより、かれこれ自分の客人なりと分明し
吉田松陰 (新字新仮名) / 徳富蘇峰(著)
すわや海上の危機はせまるとおぼしく、あなたこなたに散在したりし数十の漁船は、にぐるがごとく漕戻こぎもどしつ。観音丸かんのんまるにちかづくものは櫓綱ろづなゆるめて、この異腹いふくの兄弟の前途をきづかわしげに目送もくそうせり。
取舵 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)