“櫓韻”の読み方と例文
読み方割合
ろいん100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
四国屋の船から凱歌をあげた数艘すうそう艀舟はしけは、暗い大川を斜めにさかのぼって、安治川屋敷へと櫓韻ろいんをそろえた。
鳴門秘帖:04 船路の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
酒菰さかごもをかぶって蔵屋敷の用水桶のかげに、犬のように寝ている中に、土佐堀の櫓韻ろいん川面かわもからのぼる白い霧、まだ人通りはないが、うッすらと夜が明けかけてくる。
鳴門秘帖:06 鳴門の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
折から潮も満々と岸をひたしてきて、夜はちょうど五刻いつつ半ごろ、大川の闇は櫓韻ろいんにうごいてくる……。
鳴門秘帖:04 船路の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)