“唇頭”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
しんとう66.7%
くちびる22.2%
くちもと11.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
すると相手は、嘲るような微笑をちらりと唇頭しんとうに浮べながら、今度は静な口ぶりで、わざとらしく問いかけた。
西郷隆盛 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
余は実に驚きたれどお合点の行かぬ所あり横鎗を入んためまさ唇頭くちびるを動さんとするに目科も余と同じ想いの如く余よりも先に口を開き
血の文字 (新字新仮名) / 黒岩涙香(著)
宮はあやぶみつつ彼の顔色をうかがひぬ。常の如く戯るるなるべし。そのおもてやはらぎて一点の怒気だにあらず、むし唇頭くちもとには笑を包めるなり。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)