“唇紅”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
くちべに80.0%
べに20.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
そのまゝ樹下きのもとに立せ玉ふ石地蔵𦬇いしのぢぞうぼさつまへならびたちながら、懐中くわいちゆうよりかゞみいだして鉛粉おしろいのところはげたるをつくろひ、唇紅くちべになどさしてよそほひをなす、これらの粧具しやうぐをかりに石仏せきぶつかしらく。
ハルミが、べっとりと唇紅くちべにのついた吸いかけのひかりを置いて、立って行った。
睡魔 (新字新仮名) / 蘭郁二郎(著)
こんな立話のまも、彼女はそわそわとびんのおくれ毛や唇紅べにせを気にして、また、つと鏡の間へ入って、身粧みじまいを見直し、それからやっと如海の前へ出て、婉然えんぜんと、あいさつしていた。
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)