“しんとう”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:シントウ
語句割合
心頭18.8%
滲透14.5%
震盪14.5%
唇頭8.7%
神道7.2%
振盪5.8%
浸透5.8%
新藤4.3%
新東2.9%
申棖2.9%
震蕩2.9%
振蕩1.4%
晋唐1.4%
津頭1.4%
深瞳1.4%
真刀1.4%
神燈1.4%
神稲1.4%
紳董1.4%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
とつ! 心頭しんとう滅却めつきやくすればなんとかで、さとればさとれるのださうだけれど、あついからあつい。さとることなんぞはいまもつて大嫌だいきらひだ。……
麻を刈る (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
具象的(具体的)なる存在とは、実に多が一の中でけ合い、部分が全体の中において、有機的に滲透しんとう混和して統一されたものに外ならない。
詩の原理 (新字新仮名) / 萩原朔太郎(著)
藤堂駿平が面白い小説をかくようにという、それにたいして返答に困った伸子のこころはソヴェトの未知の生活のなかで、どんなに震盪しんとうされ、動いてゆくのだろう。
二つの庭 (新字新仮名) / 宮本百合子(著)
天地の間に生れたるこの身をいぶかりて、自殺を企てし事も幾回なりしか、是等の事、今や我が日頃無口の唇頭しんとうを洩れて、この老知己に対する懺悔となり、ときのうつるも知らで語りき。
三日幻境 (新字旧仮名) / 北村透谷(著)
わたしたちのいう個人祈願こじんきがん、一人かぎりの願いごとを神さまに申しあげることが、日本の神道しんとうにもはじまってきたのはこの結果であった。
母の手毬歌 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
押さなければいいと思うぐらい、車が早く廻るので、乗ってる人の臓器ぞうきは少からず振盪しんとうする。余はこのトロに運搬されたため、悪い胃を著るしく悪くした。
満韓ところどころ (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
この新しい歌劇が西国から興って京に流行し東海方面にまで波及してきたのは、これは形をかえた一つの秀吉攻勢の浸透しんとうとも見ないわけにゆかない——とも家康は考えていた。
新書太閤記:10 第十分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
一昨日おとといの晩、てめえが大黒宗理の所から持って帰った刀、一本は無銘の長いやつ、一本は新藤しんとう国光くにみつだ。宗理の店の研物とぎもの台帳から、ちゃんと洗いあげてあるンだから、いいのがれはかなわねえ。
鳴門秘帖:05 剣山の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
新東しんとうを買っていらっしゃったんです」
勝ち運負け運 (新字新仮名) / 佐々木邦(著)
申棖しんとうという人物がいるではありませんか。」
現代訳論語 (新字新仮名) / 下村湖人(著)
葛城は新英州ニューイングランドの大学で神学を修めて居た。欧米大陸の波瀾万丈えかえる様な思潮に心魂を震蕩しんとうされた葛城は、非常の動揺と而して苦悶くもんを感じ、大服従のあと大自由に向ってあこがれた。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)
深酷な騒ぎがそこら一帯の空気を振蕩しんとうして起った。
水害雑録 (新字新仮名) / 伊藤左千夫(著)
それは晋唐しんとう小説六十種で、当時の短篇を六十種集めた叢書であるが、それには歴史的な逸話があり、怪譚があり、奇譚きたんがあって、皆それぞれ面白い。
怪譚小説の話 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
加ふるに凡兆ぼんてうの予等の為につと津頭しんとうを教ふるものあり。予の渡江に急ならんとする、何ぞ少年の客気かくきのみならんや。
続野人生計事 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
彼れ白痘はくとう満顔、広額尖頤せんい双眉そうび上に釣り、両頬下にぐ、鼻梁びりょう隆起、口角こうかく緊束きんそく、細目深瞳しんとう、ただ眼晴烱々けいけい火把たいまつの如きを見るのみ。
吉田松陰 (新字新仮名) / 徳富蘇峰(著)
竹光を抜き合せたところへ、筋書どおり留め女が入って、用意の酒肴さけさかなを開こうという手順だったというが、敵の虚無僧になった男が、巡礼の方を真刀しんとうで斬り殺してしまったのだよ
県社の神官に、故実こじつの詳しいのがあつて、神燈しんとうを調へ、供饌ぐせんを捧げた。
伯爵の釵 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)
七、伝奇物(八犬伝、神稲しんとう水滸伝)
大衆文芸作法 (新字新仮名) / 直木三十五(著)
彼方かなたの床の間の鴨居かもいには天津てんしん肋骨ろっこつが万年傘に代へてところの紳董しんとうどもより贈られたりといふ樺色かばいろの旗二流おくり来しを掛けたらしたる
病牀六尺 (新字旧仮名) / 正岡子規(著)