“しんとう”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:シントウ
語句割合
心頭17.2%
滲透15.6%
震盪15.6%
唇頭7.8%
神道7.8%
振盪6.3%
浸透6.3%
新藤4.7%
申棖3.1%
震蕩3.1%
(他:8)12.5%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
心頭しんとうめっすれば火もすずし——と快川和尚かいせんおしょう恵林寺えりんじ楼門ろうもんでさけんだ。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
とつ! 心頭しんとう滅却めつきやくすればなんとかで、さとればさとれるのださうだけれど、あついからあつい。
麻を刈る (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
時代をつけると言ってしょっちゅうほおや鼻へこすりつけるのであぶら滲透しんとうして鼈甲色べっこういろになっていた。
夏目漱石先生の追憶 (新字新仮名) / 寺田寅彦(著)
びん入りの動物標本などで見受けるように、小動物の肉体に特殊な液体を滲透しんとうさせて、その液中に置けば、ある度までは透き通って見える。
自由画稿 (新字新仮名) / 寺田寅彦(著)
金盥の中の水はあとから押されるのと、上から打たれるのとの両方で、静かなうちに微細な震盪しんとうを感ずるもののごとくに揺れた。
明暗 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
藤堂駿平が面白い小説をかくようにという、それにたいして返答に困った伸子のこころはソヴェトの未知の生活のなかで、どんなに震盪しんとうされ、動いてゆくのだろう。
二つの庭 (新字新仮名) / 宮本百合子(著)
すると相手は、嘲るような微笑をちらりと唇頭しんとうに浮べながら、今度は静な口ぶりで、わざとらしく問いかけた。
西郷隆盛 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
渠は唇頭しんとう嘲笑ちょうしょうしたりき。
琵琶伝 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
もしそれ山崎闇斎が吉川流の神道しんとうを儒教に応用し、みずから垂加すいかと号したるが如き、また以てその系統の如何いかんを察すべし。
吉田松陰 (新字新仮名) / 徳富蘇峰(著)
新ポン教の教理は仏教に似て、そうしてまた神道しんとう気味合きみあいを持って居る教えである。
チベット旅行記 (新字新仮名) / 河口慧海(著)
それへ少しずつ水を加えて振盪しんとうし、乳汁の薄くなりて黒線の一、二と数え得るに至らばその乳汁の達したる盛目を見よ。
食道楽:春の巻 (新字新仮名) / 村井弦斎(著)
物凄ものすごいと云ってよいか、死身と云ってよいか、かく、烈々たる夫人の態度は、信一郎の心を可なり振盪しんとうした。
真珠夫人 (新字新仮名) / 菊池寛(著)
「どうも今日の爆撃は変だね。いやに地底ふかく浸透しんとうするじゃないか。おい君、対空本部へ電話をかけて事情を聞いてみよ」
江戸の遊女崇拜の思想が、斯うまで根強く浸透しんとうして居たのです。
世阿弥よあみのかたみ——新藤しんとう国光くにみつの刀へ。
鳴門秘帖:04 船路の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
お綱が斬っていった新藤しんとう五!
鳴門秘帖:05 剣山の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
子曰く、吾未だ剛なる者を見ずと。或ひとこたえて曰く、申棖しんとうありと。子曰く、とうや慾あり。いずくんぞ剛なるを得んと。——公冶長篇——
論語物語 (新字新仮名) / 下村湖人(著)
申棖しんとうという人物がいるではありませんか。」
現代訳論語 (新字新仮名) / 下村湖人(著)
欧米大陸の波瀾万丈えかえる様な思潮に心魂を震蕩しんとうされた葛城は、非常の動揺と而して苦悶くもんを感じ、大服従のあと大自由に向ってあこがれた。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)
つまり、人工的に迷路震蕩しんとう症を企んだという訳で、勿論その結果、全身の均衡が失われたことは云うまでもないのだ。そこで、熱と右の耳は左へ——というヘルムホルツの定則どおりに、たちまち全身がねじれていったのだよ。そして、廻転が極限まで詰まっている椅子の上で、そのまま左に傾きながら倒れていったのだ。
黒死館殺人事件 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)
平生へいぜい聞ゆるところの都会的音響はほとんど耳に入らないで、うかとしていれば聞き取ることのできない、物の底深くに、力強い騒ぎを聞くような、人を不安に引き入れねばやまないような、深酷な騒ぎがそこら一帯の空気を振蕩しんとうして起った。
水害雑録 (新字新仮名) / 伊藤左千夫(著)
「モシモシ。新東しんとうさん新東さん。どうかなすったんですか。もうじき廻診ですよ」
一足お先に (新字新仮名) / 夢野久作(著)
それは晋唐しんとう小説六十種で、当時の短篇を六十種集めた叢書であるが、それには歴史的な逸話があり、怪譚があり、奇譚きたんがあって、皆それぞれ面白い。
怪譚小説の話 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
加ふるに凡兆ぼんてうの予等の為につと津頭しんとうを教ふるものあり。予の渡江に急ならんとする、何ぞ少年の客気かくきのみならんや。
続野人生計事 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
彼れ白痘はくとう満顔、広額尖頤せんい双眉そうび上に釣り、両頬下にぐ、鼻梁びりょう隆起、口角こうかく緊束きんそく、細目深瞳しんとう、ただ眼晴烱々けいけい火把たいまつの如きを見るのみ。
吉田松陰 (新字新仮名) / 徳富蘇峰(著)
県社の神官に、故実こじつの詳しいのがあつて、神燈しんとうを調へ、供饌ぐせんを捧げた。
伯爵の釵 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)
七、伝奇物(八犬伝、神稲しんとう水滸伝)
大衆文芸作法 (新字新仮名) / 直木三十五(著)
彼方かなたの床の間の鴨居かもいには天津てんしん肋骨ろっこつが万年傘に代へてところの紳董しんとうどもより贈られたりといふ樺色かばいろの旗二流おくり来しを掛けたらしたる、そのもとにくだりの鉢植置き直してながむればまた異なる花の趣なり。
病牀六尺 (新字旧仮名) / 正岡子規(著)