新藤しんとう)” の例文
刃紋はもん朧夜ろうやの雲に似るみだれ、ほしの青さを吸って散らすかとばかりかがやかしい、鵜首作うくびづくりの鋩子きっさきに特徴のある太刀のすがたは——まず相州系そうしゅうけい新藤しんとう国光くにみつとみてまちがいはない。
鳴門秘帖:02 江戸の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
一昨日おとといの晩、てめえが大黒宗理の所から持って帰った刀、一本は無銘の長いやつ、一本は新藤しんとう国光くにみつだ。宗理の店の研物とぎもの台帳から、ちゃんと洗いあげてあるンだから、いいのがれはかなわねえ。
鳴門秘帖:05 剣山の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
と——お綱もまた、廻廊のかどで、旅川周馬の白刃にささえられたが、ハッと驚いたのは一時で、手に提げていた新藤しんとう国光くにみつ鵜首作うくびづくりを、無意識に、サッと構えるなり、周馬の小手へ一せんくれた。
鳴門秘帖:02 江戸の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
世阿弥よあみのかたみ——新藤しんとう国光くにみつの刀へ。
鳴門秘帖:04 船路の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
お綱が斬っていった新藤しんとう五!
鳴門秘帖:05 剣山の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)