“しみとほ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
浸通25.0%
滲透25.0%
貫徹25.0%
透徹25.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
バスケツトを引揚ひきあげて、そこ一寸ちよつとてゝた。雨気あまけ浸通しみとほつて、友染いうぜんれもしさうだつたからである。
銀鼎 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
「お飲み、さうしてわしの愛をわしの血潮と一しよに、お前のからだ滲透しみとほらせておくれ。」
クラリモンド (新字旧仮名) / テオフィル・ゴーチェ(著)
烈しい追憶おもひでは、復た/\丑松の胸中を往来し始めた。『忘れるな』——あゝ、その熱い臨終の呼吸は、どんなに深い響となつて、生残る丑松の骨のずゐまでも貫徹しみとほるだらう。
破戒 (新字旧仮名) / 島崎藤村(著)
何もかも今は夜の空気に包まれて、沈まり返つて、闇に隠れて居るやうに見える。それは少許すこしも風の無い、しんとした晩で、寒威さむさは骨に透徹しみとほるかのやう。
破戒 (新字旧仮名) / 島崎藤村(著)