透徹しみとほ)” の例文
何もかも今は夜の空気に包まれて、沈まり返つて、闇に隠れて居るやうに見える。それは少許すこしも風の無い、しんとした晩で、寒威さむさは骨に透徹しみとほるかのやう。
破戒 (新字旧仮名) / 島崎藤村(著)