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危
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あぶね
ふりがな文庫
“
危
(
あぶね
)” の例文
北八
(
きたはち
)
は、にやり/\、
中流
(
ちうりう
)
に
至
(
いた
)
る
頃
(
ころほ
)
ひ
一錢蒸汽
(
いつせんじようき
)
の
餘波
(
よは
)
來
(
きた
)
る、ぴツたり
突伏
(
つツぷ
)
して
了
(
しま
)
ふ。
危
(
あぶね
)
えといふは
船頭
(
せんどう
)
の
聲
(
こゑ
)
、ヒヤアと
肝
(
きも
)
を
冷
(
ひや
)
す。
弥次行
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
見物「
何
(
なん
)
だ
箆棒
(
べらぼう
)
め、糞の掛けられ損か、それ打込むぞ、やア御新造
危
(
あぶね
)
え/\、
此方
(
こっち
)
へお出でなせえ、やアれ危えッてば」
後の業平文治
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
「
危
(
あぶね
)
えぞ!」と叫びざま、彼は力限りに鉄槓を振りかぶって、哀れな馬に打ちおろした。当たりははずれて砕けた。
罪と罰
(新字新仮名)
/
フィヨードル・ミハイロヴィチ・ドストエフスキー
(著)
I
(
アイ
)
・
INA
(
イナ
)
って聞くと
毛唐
(
けとう
)
の高級船員なんか
慄
(
ふる
)
え上るんだそうです。乗ったら最後どんな船でも沈めるってんでね。……だから今度はこのアラスカ丸が
危
(
あぶね
)
えってんで、大変な評判ですがね。
難船小僧
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
男はヒヨイと
立停
(
たちどま
)
つて、ニヤ/\笑ひながら、『何をするんだ、
危
(
あぶね
)
えな。』
絶望
(旧字旧仮名)
/
徳田秋声
(著)
▼ もっと見る
人間がわっしのように
危
(
あぶね
)
えことまでやった時にゃ、——言わば命をそっくり投げ出して向う見ずなことをやった時にゃ、——その人間に一
言
(
こと
)
くれえやさしい言葉をかけてやんなすっても、大方
宝島:02 宝島
(新字新仮名)
/
ロバート・ルイス・スティーブンソン
(著)
「オオ
危
(
あぶね
)
エ」
古城の真昼
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
由「草へ掴まって…
危
(
あぶね
)
えなア、早く桟橋を
拵
(
こせ
)
えたら宜さそうなものだ……
辷
(
すべ
)
りゃアしないかい」
霧陰伊香保湯煙
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
「おかしくはねえよ。この頃じゃあ大抵
何楼
(
どこ
)
でも承知の筈だに、どうまた気が揃ったか知らねえが、三人が三人取りに
寄越
(
よこ
)
したのはちっと変だ、こりゃお気をつけなさらねえと
危
(
あぶね
)
えよ。」
註文帳
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
彼
(
あれ
)
より
悪
(
わる
)
うございますと、それは
恐入
(
おそれい
)
りましたな、
私
(
わたくし
)
は美人だと思つてましたが、
器量
(
きりやう
)
の
善悪
(
よしあし
)
は
撫
(
なで
)
たツて
解
(
わか
)
りません……あ……
危
(
あぶね
)
えなア、
何
(
な
)
んですなア……
是
(
これ
)
は……。近「
人力車
(
じんりき
)
だ。 ...
心眼
(新字旧仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
「あの阿魔がかい、そいつあ
危
(
あぶね
)
え!」
黒百合
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
火には
追掛
(
おっか
)
けられるようだよ、
危
(
あぶね
)
えとも
危
(
あぶね
)
えとも、あんな何うも先の尖った鳶口を担いで駆けていやすから、頭へでも
打
(
ぶッ
)
つけられて怪我でもしては
大変
(
ていへん
)
でがんす、旦那さん何処へ逃げやすか
塩原多助一代記
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
(愛吉さん、
危
(
あぶね
)
え、危え。)
式部小路
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
己
(
おら
)
ア此の通り姿を変えて人力
挽
(
ひき
)
、何んでも
手前
(
てめえ
)
が上州路に居ると聞いたから、草津か、沢渡か、伊香保にでも居るかと思って居たのよ、
併
(
しか
)
し
己
(
おれ
)
も
危
(
あぶね
)
え身の上だが、渋川へ来て車夫になって
霧陰伊香保湯煙
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
「北国一だ。……
危
(
あぶね
)
えよ。」
みさごの鮨
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
下の皿を
一枚
(
いちめえ
)
毀して置いたから、
先
(
ま
)
ず恋の意趣晴しをして嬉しいと思い、実は土間で腕を組んで悦んでいると、此の
母
(
かゝ
)
さまが飛んで来て、
私
(
わし
)
が病苦を助けてえと
危
(
あぶね
)
え奉公と知りながら参って
菊模様皿山奇談
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
「
危
(
あぶね
)
え、旦那さん。」
みさごの鮨
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
彼
(
あ
)
の時に
私
(
わし
)
が筏の
上荷拵
(
うわにごしら
)
えをして居た処へ、山の上から
打
(
ぶ
)
ち落ちて来た婦人が藤蔓の間へ引懸って髪の毛エ
搦
(
から
)
み附いて、
吊下
(
ぶらさが
)
って居た
危
(
あぶね
)
え
処
(
とこ
)
を助けて、身内に怪我はねえかと
漸々
(
だん/″\
)
様子を聞くと
霧陰伊香保湯煙
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
「おお、
危
(
あぶね
)
え。」
註文帳
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
初めから
余
(
あんま
)
りたんと歩かねえようにしてねえ、早く泊る様にしなければなんねえ、寒い時分だから遅く立って早く宿へ着かなけんばいけませんぞ…アヽ
押
(
おさ
)
ねえでも
宜
(
え
)
え
危
(
あぶね
)
えだ、
前
(
めえ
)
は川じゃアねえか
真景累ヶ淵
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
「
危
(
あぶね
)
え、わッ!」
三枚続
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
「
危
(
あぶね
)
えッ!」
日本橋
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
「
危
(
あぶね
)
え。」
日本橋
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
“危”の意味
《名詞》
(キ)危ないこと。
(出典:Wiktionary)
危
常用漢字
小6
部首:⼙
6画
“危”を含む語句
危険
危殆
危險
危急
危篤
危懼
危難
危惧
危機
危気
危坐
危急存亡
安危
危害
危機一髪
危巌
御危篤
危地
草茅危言
危険々々
...