まのあたり)” の例文
汝また彼の事を心に記してたづさへ行くべし、されど人に言ふなかれ。かくて彼はまのあたり見る者もなほ信ずまじきことどもを告げ 九一—九三
神曲:03 天堂 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
牛乳など飮ますと直ぐ鼻からタラ/\と流れ出るさうした敏雄も可傷いたはしさの限りだけれど、父の心痛をまのあたりに見るのはどんなに辛いことか、氣の毒でとても筆にも言葉にもあらはせない、兄さん
崖の下 (旧字旧仮名) / 嘉村礒多(著)
死者は死するに生者は生くるに異ならず、まのあたり見し人なりとて、わがかゞみて歩める間に踏みし凡ての事柄を我よりよくは見ざりしなるべし 六七—六九
神曲:02 浄火 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)