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孰
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いずれ
ふりがな文庫
“
孰
(
いずれ
)” の例文
恵王は打返して「
孰
(
いずれ
)
か
能
(
よ
)
くこれを
一
(
いつ
)
にする」と問うた時に、孟子は「人を殺すを
嗜
(
たしな
)
まざるもの
能
(
よ
)
くこれを
一
(
いつ
)
にせん」といった。
永久平和の先決問題
(新字新仮名)
/
大隈重信
(著)
又
(
また
)
は正保二年といい、
孰
(
いずれ
)
が真であるかは判じ兼ねるが、
此
(
この
)
時既に黒薙川附近まで探られたものであることは
疑
(
うたがい
)
を容れない。
黒部峡谷
(新字新仮名)
/
木暮理太郎
(著)
もっとも
孰
(
いずれ
)
にせい、
私
(
わし
)
が思うたほどの
事件
(
こと
)
でない、とだけは了解したのじゃけれども、医学士などは、出たら目じゃろう。
日本橋
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
物の生存の上よりいわば、意あっての形形あっての意なれば、
孰
(
いずれ
)
を重とし孰を軽ともしがたからん。されど其持前の上よりいわば意こそ大切なれ。
小説総論
(新字新仮名)
/
二葉亭四迷
(著)
女連は大方は一度か二度以上口を
利合
(
ききあ
)
った人達であったが、それが
孰
(
いずれ
)
も、式のあとの
披露
(
ひろう
)
の席に、酌や給仕をするために
僦
(
やと
)
われて来たのであった。
あらくれ
(新字新仮名)
/
徳田秋声
(著)
▼ もっと見る
それより談は其事の上にわたりて、太祖、その曲直は
孰
(
いずれ
)
に在りやと問う。太子、曲は七国に在りと承りぬと
対
(
こた
)
う。時に太祖
肯
(
がえん
)
ぜずして、
否
(
あらず
)
、
其
(
そ
)
は講官の偏説なり。
運命
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
政府もし英国の要求を
聞入
(
ききい
)
れざるにおいては仏国は英と同盟して
直
(
ただち
)
に
開戦
(
かいせん
)
に
及
(
およ
)
ぶべしと
迫
(
せま
)
りたるがごとき、
孰
(
いずれ
)
も公使一個の
考
(
かんがえ
)
にして決して本国政府の
命令
(
めいれい
)
に出でたるものと見るべからず。
瘠我慢の説:04 瘠我慢の説に対する評論について
(新字新仮名)
/
石河幹明
(著)
何人
(
なにびと
)
も満足に
睡
(
ねむ
)
っていた者は無かったものと見え、
孰
(
いずれ
)
もムクムクと頭を
擡
(
もた
)
げて
本州横断 癇癪徒歩旅行
(新字新仮名)
/
押川春浪
(著)
河中へ投込候ものと相見え今以て行方相知れ
不申候
(
もうさずそろ
)
又土蔵へ忍入りしや
私
(
わたくし
)
所持の衣類金銀とも
悉
(
ことごと
)
く盗取り逃去り候跡へ我等
参合
(
まいりあわ
)
せきよと申す
下婢
(
かひ
)
に相尋ね候処驚怖の余り
己
(
おのれ
)
の部屋に匿れ潜み
居
(
おり
)
候えば賊の申候言葉
並
(
ならび
)
に
孰
(
いずれ
)
へ逃去候
哉
(
や
)
慥
(
しか
)
と
不相分
(
あいわからず
)
由
申出候
(
もうしいでそろ
)
然
(
しか
)
るに一応家内取調申候処
庭前
(
ていぜん
)
所々
(
しょ/\
)
に鮮血の点滴
有之
(
これあり
)
殊に駒の
緋絹縮
(
ひぎぬちゞみ
)
下〆帯
(
したじめおび
)
りゅうの
単物
(
ひとえもの
)
血に染み居候まゝ
打棄
(
うちすて
)
有之候間此段御訴申上候
霧陰伊香保湯煙
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
それで、『大瀬、お前は晴二郎の死骸を、此まま引取って行くか、それとも此方で本葬をして骨にして持って行くか、
孰
(
いずれ
)
でも其方の都合にするが可い』
躯
(新字新仮名)
/
徳田秋声
(著)
孰
(
いずれ
)
かといえば発育盛りの若木が多く、
橡
(
とち
)
・
楢
(
なら
)
の類・
山榛
(
やまはんのき
)
・桂・樺・シデ・
椈
(
ぶな
)
・
槭
(
かえで
)
などは一抱以上もあるものがないでもないが、大木は割合に少ない方であろう。
黒部峡谷
(新字新仮名)
/
木暮理太郎
(著)
彼は恵王の「
孰
(
いずれ
)
か
能
(
よ
)
くこれに
与
(
くみ
)
する」との重ねての問に対して、「天下与せざる無し」と答え
永久平和の先決問題
(新字新仮名)
/
大隈重信
(著)
則
(
すなわ
)
ち其の至るところ又
如何
(
いか
)
なるを知らず、近代を以て之を言えば、
欧陽少卿
(
おうようしょうけい
)
、
蘇長公
(
そちょうこう
)
の
輩
(
はい
)
は、
姑
(
しば
)
らく置きて論ぜず、自余の諸子、之と文芸の
場
(
じょう
)
に
角逐
(
かくちく
)
せば、
孰
(
たれ
)
か後となり
孰
(
いずれ
)
か先となるを知らざる也。
運命
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
「賛成賛成」と
孰
(
いずれ
)
も疲れ切ったる
毛脛
(
けずね
)
を叩く。
本州横断 癇癪徒歩旅行
(新字新仮名)
/
押川春浪
(著)
他の一人からは冬の
鳶
(
とんび
)
と云う風に、
孰
(
いずれ
)
も上等品の註文を取ることに抜目がなかったが、いつでも見本を持って行きさえすれば、山の町でも好い
顧客
(
とくい
)
を沢山世話するような話をも
あらくれ
(新字新仮名)
/
徳田秋声
(著)
孰
(
いずれ
)
にしても藤原から登るのと日程に大差はあるまいと思う。
利根川水源地の山々
(新字新仮名)
/
木暮理太郎
(著)
孰
漢検1級
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孰方
孰方道
孰與