“山榛”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
やまはん50.0%
やまはんのき50.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
白檜しらべ唐櫓とうひ黒檜くろべ落葉松からまつなどで、稀にさわら米栂こめつがを交え、白樺や、山榛やまはんの木や、わけてはやなぎの淡々しく柔らかい、緑の葉が、裏を銀地に白く、ひらひらと谷風にそよがして
谷より峰へ峰より谷へ (新字新仮名) / 小島烏水(著)
そうして、山榛やまはんの木、沢胡桃さわくるみなどが、悄然しょうぜんと、荒れ沢の中に散在している。栂、樅、唐檜とうひ、白樺などは、山のがけに多く、水辺には、川楊や、土俗、水ドロの木などが、まばらに、翠の髪をくしけずっている。
白峰山脈縦断記 (新字新仮名) / 小島烏水(著)
いずれかといえば発育盛りの若木が多く、とちならの類・山榛やまはんのき・桂・樺・シデ・ぶなかえでなどは一抱以上もあるものがないでもないが、大木は割合に少ない方であろう。
黒部峡谷 (新字新仮名) / 木暮理太郎(著)
野のはてに雲が浮かんでいる。真昼の日光に裏漉うらごしされたのか絹のように輝いて見える。野面のづらは寂しく人気なく、落葉松からまつ山榛やまはんのきの混合林が諸所に飛び飛びに立っているのが老人の歯が抜けたようだ。
神州纐纈城 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)