どれ)” の例文
大「何うか御在府中御遠慮なくおいで下されば、清左衞門は如何いかばかりの悦びか知れません、芸者はどれがお気に入りました」
菊模様皿山奇談 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
三月みつきほどかかって案じ出した木村の新案ものも、古くから出ているものに類似品があったり、特許出願の入費がなかったりしたために、どれもこれも持腐れになってしまったのに落胆がっかりして
あらくれ (新字新仮名) / 徳田秋声(著)
其時そのときかゝつたのは、ほこらまへきぎはしから廻廊くわいらうしたけて、たゞいつツではない、なゝツ、それ/\ウにもあまものかたちが、どれ土器色かはらけいろ法衣ころもに、くろいろ袈裟けさかけた、あだか空摸様そらもやうのやうなのが
神鑿 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)