“しおん”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
紫苑72.2%
紫菀11.1%
師恩5.6%
子音2.8%
施恩2.8%
四音2.8%
思恩2.8%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
押入なんかにしまっておくより、昼間はちょっと秋草に預けて、花野をあるく姿を見ようと思いますとね、萩もすすきも寝てしまう、紫苑しおんは弱し。
白花の朝顔 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
○十二日 小雨、やや寒し。台子だいすを出し風炉ふろに火を入る。花買いに四目の花屋に行く。紫菀しおん女郎花おみなえしとをえらびて携え帰る。茶を飲みながら兼題の歌、橋十首を作る。
草花日記 (新字新仮名) / 伊藤左千夫(著)
其方儀そのはうぎ感應院かんおうゐん師恩しおんわきまへず西國修行に罷り出度由申立あざむきて諸國を遍歴へんれき徒黨とたうを集め百姓町人より金銀を掠取かすめと衣食住いしよくぢう侈奢ししやをなしたるだんかみを恐ざる致方いたしかた重々ぢう/\不屆至極に付獄門申付る
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
それで私はこの語尾のR子音しおんは、もと形容詞化のための添附てんぷであって、一語の要部はニーすなわち「根」にあるのではないかとも想像している。
海上の道 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
ミルヤは次にくるナ行子音しおんをいたわるための変声であり、ニヤの人の中のややあがめられる者の称呼であった。
海上の道 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
「左様で……。無類に剣術がお達者なので、人呼んで金眼彪きんがんひょう綽名あだなされ、ご本名を施恩しおんさまと仰っしゃいますんで」
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「じつあ、牢城の管営かんえいと、施恩しおんさんの父子が、蔭ながら、たいそうお前さんの身を案じていなさる」と前提まえおきして
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
御覽ごらんのとほり、はじめのが、四音しおんになつてゐるが、ともかく、5・7・5といふみつつのかたちを、基礎きそとしてゐます。
歌の話 (旧字旧仮名) / 折口信夫(著)
これが、われ/\でれるかぎりの、うたふるかたちで、このように五音ごおんでなく、四音しおんであるのと反對はんたいに、五音ごおん七音しちおんであるところを、音數おんすうおほくしたものもあります。
歌の話 (旧字旧仮名) / 折口信夫(著)
帝の同寓どうぐうするところの僧、帝の詩を見て、ついに建文帝なることを猜知すいちし、その詩をぬすみ、思恩しおん知州ちしゅう岑瑛しんえいのところに至り、われは建文皇帝なりという。
運命 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)