紫菀しおん)” の例文
向島の百花園に紫菀しおん女郎花おみなえしに交って西洋種の草花の植えられたのを、そのころに見て嘆く人のはなしを聞いたことがあった。
葛飾土産 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
○十二日 小雨、やや寒し。台子だいすを出し風炉ふろに火を入る。花買いに四目の花屋に行く。紫菀しおん女郎花おみなえしとをえらびて携え帰る。茶を飲みながら兼題の歌、橋十首を作る。
草花日記 (新字新仮名) / 伊藤左千夫(著)
紫菀しおん色、撫子なでしこ色などの濃い色、淡い色のあこめに、女郎花おみなえし色の薄物の上着などの時節に合った物を着て、四
源氏物語:28 野分 (新字新仮名) / 紫式部(著)
紫菀しおん見て句会の諸子にまだはず
六百五十句 (新字新仮名) / 高浜虚子(著)
人々に更に紫菀しおんに名残あり
六百五十句 (新字新仮名) / 高浜虚子(著)