“ベッド”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
寝台60.7%
寝床25.0%
5.4%
寝室3.6%
寢床1.8%
寢臺1.8%
臥床1.8%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
そして寝台ベッドの斜め後方の壁が一フィートばかりも刳り抜かれて、中はおそらく厳重な、鋼鉄張りの耐火設備にでも、なっているのかも知れぬ。
グリュックスブルグ王室異聞 (新字新仮名) / 橘外男(著)
私は黄色い吸呑すいのみを抱えながらキョロキョロとそこいらを見まわした。このへやには寝台ベッドが一つしかないのを知っていながら……。
幽霊と推進機 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
寝台ベッドの上から、左手が妙にグッタリとした形で垂れ下がっているので、さわってみると、すでに脈は尽き、氷のように冷たくなっていたのです。
潜航艇「鷹の城」 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)
しかしその部屋に入った私が、まっ先に気づいたものは、部屋の片隅の小机の前に延べられた、クリスマス・ツリーの小さな主人あるじ寝床ベッドだった。
寒の夜晴れ (新字新仮名) / 大阪圭吉(著)
その手欄てすりに掴まりながら、彼は、首をのばして、硝子ガラス窓のうす暗い明りへ呼びかけた。白い寝床ベッドがトムの眼に映った。
かんかん虫は唄う (新字新仮名) / 吉川英治(著)
そばに、俯向うつむいていた女将が、しゅくッと嗚咽おえつをして、突然、袖口をかみながら背を向けたので、二人もはっとして、寝床ベッドの方へ眼をふり向けた。
かんかん虫は唄う (新字新仮名) / 吉川英治(著)
太陽は、いま薔薇色ばらいろの雲をわけて、小山のうえを越える所でした。小さい子供は、白い小さいベッドの中で、まだ眠ってりました。
(新字新仮名) / 竹久夢二(著)
エンジンベッドの低いオープン自動車を操縦するのは、耳目じもくの整ったわりに若く見える三十前の女だった。
ヒルミ夫人の冷蔵鞄 (新字新仮名) / 海野十三丘丘十郎(著)
脂のような冷汗を掻いて目を覚すと、ベッドの上に掛けた、自分の肖像——あの先の夫の巽九八郎が描いた裸体の半身像が、いとも和やかに妙子の苦悶を見下して居ると言った、不思議な日が続いて行きました。
讃之助は素足で梯子はしご段を飛下りて、隆の寝室へ飛込みました。寝室ベッドの上に安らかに瞑目して居た愛児の死骸は、父の手にも最早揺り起しようがありません。
葬送行進曲 (新字新仮名) / 野村胡堂(著)
額へ、頬へ、肩へ触った手を、その恐ろしい冷たさにゾッとして引込めると、其儘そのまま寝室ベッドの側に寝巻パジャマの膝を突いて、讃之助は男泣きに泣き入りました。
葬送行進曲 (新字新仮名) / 野村胡堂(著)
写真というのは、関谷文三郎が短刀を振り上げて、寝室ベッドの上の女を刺そうとして居るところが映って居るのでした。
身代りの花嫁 (新字新仮名) / 野村胡堂(著)
「九時だ、どうするんです、エアさん、こんなに何時までもアデェルを起しておいて。寢床ベッドへつれて行つて下さい。」
寒さと暗闇くらやみの中に坐つてゐるのはいやだつたので、私は、着物を着たまゝ寢床ベッドの上に横にならうと思つた。
あたしとソフィイは別の處に小さい寢臺ベッドがありましたの。あたし、も少しでおつこちさうでしたわ、たなみたいなんですもの。
私が横になつたとき、寢臺ベッドの長い列があつて、それ/″\の寢臺ベッドが二人の占有者でさつさと占められたのを見た。
やがて博士は、特等室にただ一人、膝も胸も、しどけない、けろんとした狂女に、何と……手に剃刀かみそりを持たせながら、臥床ベッドひざまずいて、その胸に額を埋めて、ひしとすがって、潸然さんぜんとして泣きながら、微笑ほほえみながら、身も世も忘れて愚に返ったように、だらしなく、涙をひげに伝わらせていた。
売色鴨南蛮 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)