荒模様であった空は、夜が明けると少し穏になって、風は強いが雨脚は疎になった。七月二十四日の朝である。松本駅前の旅館に泊っていた槇君と私とは、駅に向って馳せ集る夥しい人の群に、それは秩父宮殿下が今朝此処へ御着きになって、やがて信濃鉄道へ御乗換 …
著者 | 木暮理太郎 |
ジャンル | 歴史 > 地理・地誌・紀行 > 日本 |
ジャンル | 芸術・美術 > スポーツ・体育 > 戸外レクリエーション |
初出 | 「女性改造」1923(大正12)年9月 |
文字種別 | 新字新仮名 |
読書目安時間 | 約20分(500文字/分) |
朗読目安時間 | 約33分(300文字/分) |