“おっしゃ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
仰有57.7%
仰言20.5%
10.2%
被仰4.1%
有仰3.1%
仰云3.1%
御仰0.4%
被言0.2%
仰在0.2%
仰宣0.2%
被云0.2%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
ちょいと皆様に申上げまするが、ここでどうぞ貴方がたがあッと仰有おっしゃった時の、手附、顔色かおつきに体の工合ぐあいをお考えなすって下さいまし。
湯女の魂 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
妾にも解らないのでございますよ。ある日父上にはこう仰言おっしゃって、無理矢理に一家を引きまとめてこの土地へ参ったまででございます。
生死卍巴 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
何をおっしゃる、奥様、そんな当然至極なことを……ごもっともです……ごもっともですとも、奥様! 私こそそれをお誓いしなければなりません。
陰獣トリステサ (新字新仮名) / 橘外男(著)
朝から飲んでるからもう酔いざめのする時分だからさ、町代まちだい總助そうすけさんが来て余り酒を飲ましちゃアいけない、あれでは身体がたまるまいと被仰おっしゃって案じておいでだよ
政談月の鏡 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
「あれ、そんなこと有仰おっしゃらないでさ。あのね、あのね、小親さんがお獅子を舞いますッて、ね、いでしょう、さあ、いらっしゃい。」
照葉狂言 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
私の力の足りない間はそれも仕方が御座いません、私は、どなたかいけないとでも仰云おっしゃれば自分一人で出来るまでは決していたしません。
「三つから七つまでですって。御兄おあにいさんがそう御仰おっしゃいましたよ」
道草 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
乳母 ほんに、うまいことを被言おっしゃる。事壞ことこはしのため出來できひとぢゃといの! あの、殿方とのがたえ、ロミオの若樣わかさまには何處どこへゐたらはれうかの、御存ごぞんじならをしへてくだされ。
どういふ味氣あぢきないことがあって、ときながいとは被言おっしゃる?
「乙骨先生の講演、これは動きません。それから高瀬さんも出て下さると仰在おっしゃいました」こう布施は答える。
並木 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
主人の仰せに服従せねばならない。キリストが弟子に教え給うにも始めは一種の命令であった。ところがこれからはみんな天父の教えを知悉したのだからしもべとはいわぬ友と呼ぶと仰宣おっしゃったのだ。
イエスキリストの友誼 (新字新仮名) / 新渡戸稲造(著)
何を書くかより以前に何者であるかということ、について貴方もいつか被云おっしゃっていらした。あの点です、私がああいう爆発を示したのは。