“おつしや”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:オツシヤ
語句割合
仰有50.0%
23.8%
仰言8.8%
被仰6.3%
有仰6.3%
仰云1.3%
仰在1.3%
御仰1.3%
被御1.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
人情の機微を知りつくした媒妁人のやうに仰有おつしやられては困るのです。僕が秋子さんを愛してゐるといふことは一応ほんとかも知れません。
狼園 (新字旧仮名) / 坂口安吾(著)
彼女は無性むしやうになつかしくなつた。情味の籠つたおつかさまのおつしやり方が涙を誘つたのか。もつと大きな人生の暖みと云ふことが心をそゝつたのか。
夜烏 (新字旧仮名) / 平出修(著)
だけど、何んと仰言おつしやつても親子ですもの。口先ではそんな冷たいことを仰云つてもお腹の中はさうぢやないと思ひますわ。今に屹度、お子さんが大きくなられたらあなたを
崖の下 (旧字旧仮名) / 嘉村礒多(著)
『神戸の夷人ゐじんさんとこ。委しい事は阿母さんなんかに被仰おつしやらないけれど、日本で初めて博覧会と云ふものをさるんだつて。』
蓬生 (新字旧仮名) / 与謝野寛(著)
あ、エウゲニイ、フエオドロヰチの有仰おつしやるには、本院ほんゐん藥局やくきよく狹隘せまいので、これ別室べつしつの一つに移轉うつしては奈何どうかとふのです。
六号室 (旧字旧仮名) / アントン・チェーホフ(著)
お兄さまを苦しめるやうな便りを差し上げては不可いけないとあんなにまで仰云おつしやいましたけれ共、お兄さまのお心を痛めるとは十分存じながらも奈何どうしても書かずにはすまされません。
業苦 (旧字旧仮名) / 嘉村礒多(著)
「そんな水臭いこと仰云おつしやつちや厭」千登世は怒りを含んだ聲で言つた。
業苦 (旧字旧仮名) / 嘉村礒多(著)
「秘密の用事と仰在おつしやると、——矢張り寺内内閣の……」
「奥様がくるまつて、むかひつていつて、御仰おつしやいました」
それから (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)
此家ここ被来いらつしやるとでも被御おつしやつて、お出懸になられたんで御座いますか?』
鳥影 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)