“あおい”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
94.2%
2.3%
天竺葵1.2%
葵花1.2%
1.2%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
源氏は中宮ちゅうぐうの母君である、六条の御息所みやすどころの見物車が左大臣家の人々のために押しこわされた時のあおい祭りを思い出して夫人に語っていた。
源氏物語:33 藤のうら葉 (新字新仮名) / 紫式部(著)
我の父母より授かりしたいは今日我の有する体にあらざりしなり、我に永生にまで至るべきの肉体なかりしも、我よく百年の労働と快楽とに堪ゆる霊のうつわを有せり、あおいでは千仞せんじんの谷を攀登よじのぼるべし
基督信徒のなぐさめ (新字新仮名) / 内村鑑三(著)
裏の百姓家も植木師をかねていたので、おばあさんの小屋こいえの台所の方も、雁来紅はげいとう天竺葵あおい鳳仙花ほうせんか矢車草やぐるまそうなどが低い垣根越しに見えて、鶏の高くときをつくるのがきこえた。
葵花あおいのあぶみよ、揺れ鳴る鈴よ
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
屏風びょうぶの裏、そこから幽霊が出て来るよう。仏壇の中、そこには文之丞があおいい面をしてにらめている。蒲団の唐草からくさの模様を見ると、そのつるがぬるぬると延びて来て自分の首に巻きつきそうにする。
大菩薩峠:02 鈴鹿山の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)