“あおの”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
仰向54.5%
仰反36.4%
9.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
なぜなぜと仰向あおのけに寝返りして善平はなお笑顔をらす。それだっても、さんざん私をいやがらせておいて、と光代は美しき目に少し角を見せていう。おれが何をいやがらせるものか。
書記官 (新字新仮名) / 川上眉山(著)
栄三郎はごろっと仰反あおのけに寝ころんだ。すると、すぐそこに、おけいのいるのをみつけた。いつのまに来たものか、うしろへ来て立っていたのが、仰反けに寝たので初めて見えたのであった。
扇野 (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
其処そこら火灯あかりで、夜眼にも、今宵は、紅をさした脣をだらしなく開けて、此方をあおのくようにして笑っているのが分る、私は外套とんびの胸を、女の胸に押付けるようにして
別れたる妻に送る手紙 (新字新仮名) / 近松秋江(著)