竜宮の犬りゅうぐうのいぬ
或田舎に貧乏な爺さんと、婆さんとが二人きりで暮してをりました。耕す畑も田もないから、仕方なく爺さんは楊枝、歯磨き、洗粉などを行商して、いくらかのお銭を取り、婆さんは他人の洗濯や針仕事を頼まれて、さびしい暮しをつゞけてをりました。 すると或年 …
作品に特徴的な語句
おつしや だめ 可哀かはい 大悦おほよろ がは はふ ぢい をか にはか 土竈どがま うしろ 恍惚うつとり こは 真白まつしろ 躊躇ちうちよ よはひ 一寸ちよつと 使者つかひ 前達まへたち あやう 吃驚びつくり あま 小豆あづき 打明うちあけ 明日あした 楊枝やうじ 歯磨はみが 洗粉あらひこ 生涯しやうがい 真先まつさき ふん 紅葉もみぢ 袖口そでくち 見廻みまは だれ 這入はひ さま あし 黄金きん これ 乙姫おとひめ 人達ひとたち 今頃いまごろ 何時いつ 其処そこ ところ 勿論もちろん たた ただ 呶鳴どな あざけ 坐敷ざしき たま ばあ うれ うち 尻餅しりもち 御召おめし ある 或日あるひ 掃溜はきだめ これ 暇乞いとまご しばら はて かき えのき 此処ここ 死骸しがい 洗濯せんたく 流石さすが きよ なみ 無慾むよく しか 片隅かたすみ 牝鶴めづる 物凄ものすご 珊瑚さんご あぜ ぴき みんな ねむ たしか わたし 私達わたしたち はず かゆ あか