“洗粉”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
あらいこ57.1%
あらひこ42.9%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
たった一台交通規則を無視した車がいたため数十台が迷惑するというのがこういう場合の通則である。「クラブ洗粉あらいこ」の旗を立てた車も幾台かいた。
箱根熱海バス紀行 (新字新仮名) / 寺田寅彦(著)
俊助は軽蔑とも同情とも判然しない一種の感情に動かされながら三度みたびこう呟いて、クラブ洗粉あらいこの広告電燈が目まぐるしく明滅する下を、静に赤い停留場ていりゅうばの柱の方へ歩き出した。
路上 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
金時計きんどけいあたらないで、こんなものがあたつたとつて、たもとから倶樂部くらぶ洗粉あらひこ一袋ひとふくろした。
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
耕す畑も田もないから、仕方なく爺さんは楊枝やうじ歯磨はみがき、洗粉あらひこなどを行商して、いくらかのおあしを取り、婆さんは他人の洗濯せんたくや針仕事を頼まれて、さびしい暮しをつゞけてをりました。
竜宮の犬 (新字旧仮名) / 宮原晃一郎(著)