“馬繋”の読み方と例文
読み方割合
うまつな100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
穀物、獣皮じゅうひうるし、織物などあらゆる物と物が交易されていた。馬市も立っている。鹿毛かげ、栗、月毛、黒などが何十頭も馬繋うまつなぎに首をならべていた。
源頼朝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
六月の陽が照りはえた。ま新しい冠木門かぶきもんの柱にさげた標札には、大きな字で開拓使と書き出されている。墨痕ぼっこんあざやかにのびのびと書かれた文字であった。右手には馬繋うまつなぎ場も出来ている。
石狩川 (新字新仮名) / 本庄陸男(著)
ヒラリと、降りて、馬繋うまつなぎのさくへ、駒の手綱をゆわいつけていると、物蔭から、ばらばらと駈け寄って、彼の足もとに、ぴたりと、両手をついた老人があった。
牢獄の花嫁 (新字新仮名) / 吉川英治(著)