“船繋”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ふながか60.0%
ふながかり40.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
とにかくこの崎は早くから大陸に渡る船が此処ここまで行き、もしくは向うからかえって来た船がここ船繋ふながかりして、風潮かざしお頃合ころあいを待つといった、海上の要衝として注意せられていたのである。
海上の道 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
六月十八日、サンチャゴはマニラの湊に入って、河口の南に船繋ふながかりした。
呂宋の壺 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
「役にも立たぬ繰言を繰返していたってしようがない。どうやら船繋ふながかりも済んだようだから、そろそろ上陸の支度をしなさい」
大河津分水工事や港内の浚渫しゆんせつ・護岸・突堤等の諸工事がまだ行はれない明治初年の新潟港は、時節によつては深さわづかに二三尺の惨めさで、吃水四五尺の船が港外一里の沖に船繋ふながかりをする状態だつた。